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熱殺菌のテクノロジー

コードNO0219
発 刊1997年3月
編集委員
高野 光男 大阪大学名誉教授
土戸 哲明関西大学工学部生物工学科教授
価 格本体44,000円+税
体 裁A4判上製 360頁
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熱殺菌のテクノロジー 熱殺菌の微生物学的アプローチを主眼に、熱損傷菌対策・熱殺菌効果の評価法・ハードル技術の適用を含め、最新のハードとソフト、アプリケーションの実際を集大成!

主要構成

第1部 熱殺菌の新しい考え方
第1章 熱殺菌の基本概念と将来展望
第2章 熱殺菌の微生物学的基礎
第3章 熱損傷菌の実例とその対策
第4章 熱殺菌効果の評価法
第5章 ハードル技術の考え方とその適用
第6章 予測微生物学と品質保持期限
第7章 熱殺菌の新しい管理システム
第2部 熱殺菌技術のハードとソフト
第1章 低温加熱殺菌システム
第2章 インジェクション方式とインヒュージョン方式
第3章 連続式高温殺菌システム
第4章 過熱水蒸気殺菌システム
第5章 マイクロ波加熱殺菌システム
第6章 通電加熱殺菌システム
第7章 赤外線加熱殺菌システム
第8章 火炎殺菌システム
第3部 熱殺菌の最新アプリケーション
第1章 固形・高粘性食品の熱殺菌
第2章 医薬品・医療用具の熱殺菌と手順
第3章 香粧品の熱殺菌
第4章 発酵システムの熱殺菌

【発刊にあたって】

 「火を通すこと」は昔から安全な食品をとるための人類の知恵であった。 殺菌は食品、医薬品、医療器具、化粧品などを通じて、我々が微生物によって受ける危害を防止するための重要な処置でその手段は数多く知られている。 しかし重要性が認識され、その処置自体科学的に如何に安全であることが証明されていても、消費者に理解されなければ安全なものとして受け入れられない。
 10kGy未満の放射線殺菌、許可使用基準にある食品添加物、今後出てくるであろう遺伝子組み換え食品などに対する消費者の対応を見ればこのことは明らかである。 この点から、「熱殺菌」は永い間の経験を通じて安全であることが理解されている重要な殺菌手段といえ、事実、あらゆる殺菌技術の基礎として普遍的に適用されてきた。
 殺菌には環境、器材、設備などを対象とするものと、食品、薬品、化粧品など直接消費されるものを対象とするものがあり、この両者の間には熱殺菌の場合も考慮する点が著しく異なる。 前者では、耐熱性芽胞菌を含めて生残菌数を限りなく0に近づける必要がある。 この処置は滅菌とも言われる。 これに対して後者では、対象物の品質が最大限維持される工夫がなされなくてはならない。 そのために、流通、保存の過程を経た後の微生物数を基準以下とするように、必要最小限の熱を与えて行う。 対象物が熱に弱い場合、熱伝達が困難な場合、耐熱性芽胞が存在する場合などに、どの様に熱を加え、どこまで殺菌するかなどは対象とする品目ごとに異なった多くの問題があると思われる。
 本書の第1部では、熱殺菌の微生物学、動力学、損傷菌の生理学、予測微生物学、及びハードル技術など熱殺菌の新しい考え方を基礎としてとりあげる。 その上に、第2部でマイクロ波加熱、通電加熱など様々な熱供給法の最新技術のハードとソフトを紹介して選択の可能性の大きさを示す。 さらに第3部では、装置設備の殺菌を含め多様な対象物への適用の具体例を数多く紹介して、実用に供したい。
高野 光男

内容目次

第1部 熱殺菌の新しい考え方

第1章 熱殺菌の基本概念と将来展望<高野 光男>
    はじめに
  1. 熱殺菌について
  2. 熱殺菌の速度論(BIGLOWの古典的手法)
  3. 熱殺菌と食品成分の変化
  4. 固形物を含む食品の殺菌
  5. デリケートな食品の熱殺菌
  6. 加熱殺菌効果を高める工夫
    6.1 予備保冷効果
    6.2 種々の薬剤共存加熱の効果
    おわりに

第2章 熱殺菌の微生物学的基礎<土戸 哲明>
    はじめに
  1. 微生物の種類
  2. 微生物細胞の構造
  3. 微生物の代謝と合成
  4. 微生物の増殖・生存と熱の影響
  5. 細菌胞子とその熱抵抗性
  6. 熱ショック応答
  7. タンパク質・酵素の熱変化とその修復
  8. 細胞表層の熱変化とその修復
  9. 核酸の熱損傷とその修復

第3章 熱損傷菌の実例とその対策<土戸 哲明>
  1. 微生物の熱損傷とその回復
  2. 熱損傷・熱耐性に影響する因子
    2.1 加熱前の因子
    2.2 加熱中の因子
    2.3 加熱後の因子
  3. 熱損傷菌の検出と実例
    3.1 食塩感受性化
    3.2 抗菌性化合物に対する感受性化
    3.3 栄養要求性の増大
    3.4 活性酸素感受性化
  4. 熱損傷菌の対策

第4章 熱殺菌効果の評価法

第1節 バイオバーデン・生菌数測定<土戸 哲明>
  1. 現状と展望
  2. バイオバーデン測定法
  3. 平板法による評価
  4. 液体培養法による評価
  5. そのほかの評価方法
  6. 殺菌効果の評価における留意点
  7. 無菌試験法
第2節 熱殺菌の動力学モデルとその応用<藤川 浩/伊藤 武>
    はじめに
  1. 決定論モデル
    1.1 殺菌工学モデル
    1.2 化学反応モデル
  2. 確率論モデル
  3. 経験論モデル
  4. 動力学モデルの活用法とその留意点
  5. 各種の熱殺菌方法
    おわりに

第5章 ハードル技術の考え方とその適用<高野 光男>
    はじめに
  1. Leistnerのハードル技術の概念
  2. ハードルの組み合わせと選択
  3. ハードル技術,HACCPおよび予測微生物学を利用した食品設計の手順
  4. ハードル技術の適用例
    4.1 常温保存のできる伝統食品
    4.2 南米の高水分果実製(HMFP)

第6章 予測微生物学と品質保持期限<矢野 信禮>
  1. 食品の品質および安全性とその変化にかかわる問題
    1.1 食品の品質と変化および要因
    1.2 品質保持の手段としての微生物対策
    1.3 安全性の考え方
  2. 予測微生物学の発展
    2.1 予測微生物学の流れと背景
    2.2 主な予測モデル
    2.3 食品の熱殺菌と予測微生物学
  3. 食品の品質保持期限
    3.1 変敗菌と品質保持期限
    3.2 病原菌と品質保持期限
    3.3 品質・安全性保証期間の予測とTTI
  4. 今後の課題

第7章 熱殺菌の新しい管理システム<横山 理雄>
    はじめに
  1. 熱殺菌の新しい管理システムとは
    1.1 加熱殺菌とは
    1.2 熱殺菌に導入される新しい管理システム
  2. 熱殺菌時の熱伝達と誘電特性
    2.1 レトルト殺菌時の包装食品への熱伝達
     2.1.1 包材内部への熱伝達
     2.1.2 包装食品における熱伝達
     2.1.3 プラスチック容器詰食品における熱伝達
    2.2 マイクロ波加熱時での誘電特性
     2.2.1 高周波とマイクロ波
     2.2.2 包装食品の誘電特性
  3. 熱殺菌時の温度管理システム
    3.1 温度測定方法と各種温度計
    3.2 通常加熱での記憶式温度測定システム(DATATRACE)
    3.3 レトルト殺菌時のためのF値温度測定システム(F値コンピュータ)
    3.4 連続加熱殺菌でのリアルタイム温度測定システム
    3.5 殺菌工程で使用するケミカルインジケータ
  4. オーブン加熱での新しい温度管理システム
    4.1 オンライン型熱流量センサーでの温度測定
    4.2 画像処理による焼き色測定
  5. 熱殺菌時の微生物管理と測定
    5.1 レトルト殺菌時の微生物死滅と褐変化
    5.2 レトルト殺菌後の残存細菌
     5.2.1 缶詰での残存細菌
     5.2.2 レトルト食品での残存細菌
    5.3 ホットベンダーでの高温細菌とその発育制御
     5.3.1 高温細菌とは
     5.3.2 変敗の現象と原因菌
     5.3.3 高温細菌の発育とその制御
    5.4 熱殺菌後の微生物測定

第2部 熱殺菌技術のハードとソフト

第1章 低温加熱殺菌システム<藤原 忠>
    はじめに
  1. 低温加熱殺菌の適用範囲
  2. 低温加熱殺菌装置の熱媒体
  3. 温水浸漬式連続低温殺菌機
  4. らせん回転式連続低温殺菌機
  5. シャワー式連続低温殺菌機
  6. 蒸気式連続低温殺菌機
  7. 減圧蒸気式低温殺菌機
  8. ホットパック用熱交換器

第2章 インジェクション方式とインヒュージョン方式<亀井 俊郎>
  1. 牛乳の殺菌の歴史
  2. 牛乳の殺菌法の分類と殺菌効果
  3. UHT法の殺菌効果
    3.1 殺菌の指標となる微生物
    3.2 UHT殺菌機と滅菌効率
    3.3 UHT殺菌乳の微生物に及ぼす影響
  4. 直接加熱式と間接加熱式について
  5. 間接加熱式UHT殺菌機
  6. 直接加熱式UHT殺菌機
    6.1 インジェクション方式
    6.2 インヒュージョン方式
  7. 加熱方式の違いが牛乳の物性,保存性に及ぼす効果
    7.1 UHT殺菌乳の色調,外観
    7.2 脂肪球に及ぼす影響
    7.3 タンパク質に及ぼす影響
    むすび

第3章 連続式高温殺菌システム<田中 光幸>
  1. ハイドロスタティック(静水圧式)殺菌装置
  2. ハイドロロック殺菌装置
  3. スパイラル(らせん式)回転殺菌装置

第4章 過熱水蒸気殺菌システム<寺山 正典>
    はじめに
  1. 粉粒体食品の加熱殺菌法
  2. 過熱水蒸気による殺菌試験
  3. 気流式殺菌装置
    3.1 装置概要
    3.2 特性試験
     3.2.1 殺菌性能
     3.2.2 滞留時間
    3.3 殺菌データ
  4. ユニット型気流式殺菌装置
  5. 最新の気流式殺菌装置(粒専用)
    おわりに

第5章 マイクロ波加熱殺菌システム<中川 善博>
  1. マイクロ波とは
  2. マイクロ波加熱の原理
    2.1 誘電加熱
    2.2 比誘電率、誘電体損失角および損失係数
    2.3 比熱の影響
  3. マイクロ波加熱の特徴
    3.1 マイクロ波加熱の利点
    3.2 マイクロ波殺菌の問題点
  4. マイクロ波加熱殺菌装置
    4.1 装置の種類
    4.2 パイプ式マイクロ波殺菌装置
    4.3 コンベヤー式マイクロ波殺菌装置
    4.4 均一加熱のための工夫
  5. マイクロ波加熱における注意事項
    5.1 電波法上の制約
    5.2 マイクロ波の安全性
    おわりに

第6章 通電加熱殺菌システム―“食品加工システムにおける電気エネルギー利用加熱殺菌技術”<松山 良平>
  1. はじめに
    1.1 加熱処理
    1.2 従来型プロセス・装置
    1.3 電気エネルギー利用プロセス
  2. オーミック・ヒーティング(通電加熱殺菌システム)
    2.1 概要
    2.2 原理
    2.3 システムデザイン
     2.3.1 構造
     2.3.2 電気
     2.3.3 プロセスの選択
    2.4 工業的利用
     2.4.1 アセプティック・プロセス
     2.4.2 ホット・フィール(熱間充填)予備加熱
    2.5 オーミック・ヒーティングの利点
     2.5.1 食品メーカ−における利点
     2.5.2 流通業者における利点
     2.5.3 消費者における利点
    おわりに

第7章 赤外線加熱殺菌システム<澤井 淳/清水 賢>
    はじめに
  1. 赤外線加熱の利点
  2. 赤外線エネルギーの浸透性
  3. 赤外線の殺菌効果
    3.1 赤外線の殺菌特性
    3.2 伝導加熱殺菌との比較
    3.3 細菌芽胞に対する影響
  4. 赤外線の殺菌機構
    4.1 赤外線照射による細菌の損傷
    4.2 致死温度以下における赤外線照射の影響
    おわりに

第8章 火炎殺菌システム<土戸 哲明>


第3部 熱殺菌の最新アプリケーション

第1章 固形・高粘性食品の熱殺菌<池田 憲司/赤羽 丈明/江戸 博>
  1. 固形・高粘性食品の熱殺菌における留意点
    1.1 熱殺菌における理想的加熱条件
    1.2 固形・高粘性食品の熱殺菌の問題点
     1.2.1 固形・高粘性食品の定義
     1.2.2 固形・高粘性食品の特性と課題
  2. 固形・高粘性食品に適した熱殺菌の方法
    2.1 殺菌技術体系
    2.2 固形・高粘性食品の熱殺菌装置および実用例
     2.2.1 固形食品の熱殺菌
     2.2.2 高粘性食品の熱殺菌
     2.2.3 粉粒体食品の熱殺菌
    2.3 無菌充填包装技術
  3. 固形・高粘性食品の理想的加熱条件での熱殺菌
    3.1 静的熱殺菌の事例(マイクロ波−遠赤外線組み合わせ加熱殺菌システム)
     3.1.1 密封包装容器内での炊飯
     3.1.2 カスタードクリームの調理・殺菌
    3.2 動的熱殺菌の事例
     3.2.1 カスタードクリーム
     3.2.2 ホワイトソース
  4. 今後の課題

第2章 医薬品・医療用具の熱殺菌と手順<佃 喜一郎>
  1. 薬事法からGMPまで
    1.1 薬事法
    1.2 日本薬局方
    1.3 製剤設計とGMP
  2. 熱殺菌の手法
    2.1 製剤設計
    2.2 設備設計
  3. 熱殺菌の実際
    3.1 製造フローと設備・装置
    3.2 バリデーション
    3.3 設備・装置の稼働と管理
  4. 今後の展開

第3章 香粧品の熱殺菌<浅賀 良雄>
  1. 香粧品原料の熱殺菌
    1.1 製造用水の熱殺菌
    1.2 界面活性剤の熱殺菌
    1.3 無機粉末原料の熱殺菌
    1.4 天然抽出物の熱殺菌
    1.5 そのほかの原料の熱殺菌
  2. 香粧品材料の熱殺菌
    2.1 ガラス容器の熱殺菌
    2.2 プラスチック材料の熱殺菌
    2.3 アルミチューブの熱殺菌
  3. 香粧品製造工程の熱殺菌
    3.1 工程熱殺菌の方法
    3.2 製造設備の熱殺菌
    3.3 製造器具の熱殺菌
    3.4 パイプライン・ゴムホース類の熱殺菌
  4. 香粧品そのものの熱殺菌
    4.1 製造に必要な溶解・乳化温度による熱殺菌
    4.2 製造し終わった製品の熱殺菌
  5. 熱殺菌とバイオバーデンの確認
    5.1 原料中のバイオバーデン
    5.2 容器のバイオバーデン
    5.3 製造工程のバイオバーデン

第4章 発酵システムの熱殺菌<武部 英日>
  1. 発酵システムにおける熱殺菌の必要性
  2. 発酵システムにおける微生物制御方法の分類
  3. 蒸気殺菌について
    3.1 蒸気殺菌の利点と留意点
    3.2 培地殺菌について
    3.2.1 オートクレーブ殺菌
    3.2.2 発酵槽における培地の回分殺菌
    3.2.3 連続殺菌
  4. 発酵システムの熱殺菌を効果的にする方策
    4.1 微生物の耐熱性
    4.2 培地原料仕込み時の留意点
    4.3 洗浄技術
  5. 大型培養槽の殺菌温度分布
  6. バリデーション
    6.1 オートクレーブのバリデーション
    6.2 発酵槽のバリデーション


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執筆者一覧(執筆順・敬称略、肩書等は発刊時のものです)
 
■ 編集委員
高野 光男大阪大学 名誉教授
土戸 哲明関西大学 工学部生物工学科 教授
 
■ 執筆者
高野 光男大阪大学 名誉教授
土戸 哲明関西大学 工学部生物工学科 教授
藤川 浩東京都立衛生研究所 微生物部 主任研究員
伊藤 武東京都立衛生研究所 微生物部 部長
矢野 信禮日本大学 生物資源科学部 講師
横山 理雄石川県農業短期大学 食品科学科 教授
藤原 忠(社)日本缶詰協会 研究所次長
亀井 俊郎明治乳業(株)品質保証部 課長
田中 光幸北海製罐(株)食品研究所 所長
寺山 正典キッコーマン(株)エンジニアリング事業部
中川 善博凸版印刷(株)包装研究所 副主任研究員
松山 良平日本APV(株)特販本部 次長
澤井 淳神奈川工業大学 工学部応用化学課 助手
清水 賢東京農工大学 名誉教授
池田 憲司旭電化工業(株)食品開発研究所 研究3グループ主任
赤羽 丈明旭電化工業(株)研究企画部企画室 食品企画グループ
江戸 博旭電化工業(株)経営企画部 専任部長
佃 喜一郎(株)大塚製薬 品質管理部 松茂工場
浅賀 良雄(株)資生堂 研究開発本部安全性・分析センター 主任研究員
武部 英日明治製菓(株)薬品技術研究所 副所長


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