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【フォーラム通信 2011年12月号】 2011.12. 02 発行
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《 読者の皆様へ ―― 食品表示一元化検討会の最新情報 》

11月28日(月)、食品表示一元化検討会(座長:池戸重信 宮城大学食産
業学部長)の第3回会合が開かれました。議題は下記の2つです。

(1) 食品表示一元化に向けた基本的な考え方について
(2) 加工食品の原料原産地表示の拡大について

第3回に入り、やっと本格的な検討に入るものと期待して傍聴致しました。
当日の配布資料は下記サイトでご覧戴けます。
http://www.caa.go.jp/foods/index12.html
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1. 一元化に向けた基本的考え方について

先ず消費者庁から「一元化後の法体系のイメージ(案)」として、食品
衛生法第19条(表示の基準)、JAS法第19条の3(製造業者等が守るべき
表示の基準)および3の2(品質に関する表示の基準の遵守)、健康増進
法第31条(栄養表示基準)および第31条の2(栄養表示基準の遵守義務)
を抜き出して新法を作ると説明した上で、新たな食品表示制度の目的と
して、以下の2つの案が提示されました。

■[案1]
「食品の安全」「国民の健康の増進」等については商品選択の際の要素
の一つと位置づけ、「消費者の合理的な商品選択に資すること」を直
接の目的とする。

■[案2]
「消費者の合理的な商品選択に資すること」に加え、「衛生上の危害
の発生を防止し、国民の健康の保護を図ること」「国民の健康の増進を
図るための措置を通じ、国民保健の向上を図ること」「公正で自由な競
争を促進すること」等を並列して目的に位置づける。

さらに、「新たな制度における表示のあり方について」に関し、「表示
の考え方(案)」として消費者庁から以下の2つの案が説明されました。

□[案A]
現在の表示事項を原則として維持した上で、さらに消費者に関心のある
事項を容器包装に記載する。

□[案B]
容器包装については、予備知識の少ない一般の消費者でも理解できる
内容を中心に記載し(現行より簡素化)、アレルギー表示等健康に直接
関連する事項をわかりやすく表示する。一方、その他の事項は容器包装
以外の媒体を活用できることとする。

その上で、「表示のイメージ(案)」として「即席カップめん」「チャ
ーハンのもと」「シチュールウ」の3つの表示例が示されました。

上記の提案は、前回(10月25日)の会合において出席委員から下記の
意見が相次いだことへの消費者庁なりの対応です。

○「一元化とは制度を捉え直すこと。消費者庁が所管する表示規制は
具体的にどのようなものか、目的を明確にして配付資料を作って欲
しい。何をベースに一元化するのか、消費者庁として何をやりたい
のかをもっと明確に。」

○「来年6月までにどういう議論を組み立てているのかが見えてこな
い。消費者庁としてどうしたいのかを提示してもらいたい。」

○「本検討会の目的を確認したい。配付資料ではなかなか見えてこな
い。先ず必要な表示とは何かを十分議論し、その上で“分かりやす
い表示”の議論に入るべきでは?」

第3回会合の議論が始まり15名の委員からそれぞれ意見がだされました
が、消費者庁が提示した「案1」「案2」「案A」「案B」の例示に各委員
が囚われ、議論が一向に深まりません。

事務局(消費者庁)から「文章だけでは理解できないので、表示例を
イメージとして示した。そこに書いてあることはあくまで例であって、
それ自体には全く意味はありません。」と再三注意を喚起しましたが、
「A案かB案か」の議論が続けられた次第です。

その途中、「製造者の固有記号の撤廃を消費者庁が本日の例示で打ち
出したことに驚いている。どうして今こういうことが提起されるのか」
と消費者庁を糾弾する声が或る委員から出され、事務局が慌てて「一
切そういう意図はない。これはあくまで議論のためのイメージ。」と
打ち消す一幕もありました。

当日は、関係団体はもとより、主要食品企業各社の表示担当者が多数
傍聴席に詰めかけ静聴されていましたが、どのような心持ちでお聞き
になっていたのか、是非お伺いしたいところです。

かろうじて「景表法的な取り締まりの意味合いではなく、新法はより
高いレベルでの食品の安全を獲得する商品選択のための情報提供の性
格を打ち出すべき。」との学識サイドの意見、「食衛法、JAS法、健康
増進法の三法に制限せず、もっと幅広い視点から議論すべき。また、
義務化する表示事項とそれを伝える方法は分けて考えるべき。あえて
全てを義務化すべきではない。」との流通サイドの意見、「A案、B案
に囚われてはいけない。現行の表示でどういう点が分かりにくいかを
もっと明らかにして、そこから議論したい。あくまでラベル表示とし
て議論すべき。」との消費者サイドからの指摘が印象に残りました。

最後に、座長から「新法の目的として“高いレベルの消費者の安全確
保”を盛り込みたい。また、事務局に現行の何が分かりにくいのかア
ンケート調査結果を出して戴き、問題を明確にした上で次回議論した
い。」との言葉があり、第1議題を終了致しました。

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2.加工食品の原料原産地表示の拡大について

実は前記の第1議題終了の時点で既に会議終了予定の17時となり、やむ
なく会議を若干延長し駆け足で第2議題に関する配付資料の説明が消費者
庁からなされましたが、実質的な検討は次回に持ち越されました。

振り返って見ると、或る委員が前回の会議の中で指摘した「議論がスト
ップしている。もっと体系だった議論をしないと、現状は右に行ったり
左に行ったりを繰り返している。」という言葉がまさに第3回にも当て
はまりそうです。

傍聴席の眼前で展開されている光景が新法誕生の過程に直結している
ことがにわかには信じがたく、報告書とりまとめの目途とされる明年
6月までの7ヵ月の間で議論が深まることを期待しつつ会場を後にした
次第です。

「3・11」に象徴される受難の年2011年も、いよいよ一月足らずとな
りました。皆様は如何お過ごしですか。ご承知の通り世界各国で問題
が噴出しており、わが国でも何一つ問題は解決されておりません。
状況をより良く改善する上で、私たちの覚悟と変化のための相当の
エネルギーが必要です。しかし一方、時間とともに人々の危機意識が
次第に風化しつつあるとの指摘もあり、壁の大きさと自己の無力さを
感じます。

「忘れること」は老人の特権ですが、人間として決して忘れてはなら
ないことがあると思います。このことを肝に銘じ、新しい2012年に立
ち向かう所存です。皆様もどうぞ良いお年をお迎え下さい。本年のご
愛顧に心からの感謝を捧げます。

代表取締役社長 元山 裕孝
■ INDEX ───────────────────────────
┣【1】12〜1月開催のセミナーのご案内
┃ ■ 風評被害を抑える情報の伝え方
┃ ■ 内部被曝の最新知見と食品の放射能汚染の実態
┃ ■ 芽胞菌対策研究会
┃ ■ 睡眠改善機能食品フォーラム
┣【2】書評 ファルマシア くすりの科学「微生物胞子 制御と対策」
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【1】12〜1月開催のセミナーのご案内
★ホームページからのお申し込みは定価の【5%引】です★
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▼ 風評被害を抑える情報の伝え方
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【開催日】2011年12月8日(木) 10:30-16:40
【会 場】飯田橋レインボービル「C・D会議室」
【受講料】定価37,800円(税込) web価格 35,910円(税込)
【定 員】60名

⇒ 詳細・お申込はこちらから↓
http://www.science-forum.co.jp/seminar/91127.htm
⇒ パンフレットのダウンロードはこちらから↓
http://www.science-forum.co.jp/seminar/print/2011/91127.pdf

◆ 講座の狙い
原子力損害賠償紛争審査会により賠償の対象として認定された「風評
被害」とは何なのか、どのようなメカニズムで発生するのか、その
正確な理解と根本的な防止策を求めて正しい情報の伝え方を実践
討議します。

◆プログラム
1. 取材の最前線から見た正しいリスクの伝え方
2. 風評被害のメカニズムと現在の課題を考える
3. 風評被害を防止する”見える化”戦略とは
4. [実践に役だつ情報交換会]
分かりやすい危害情報の伝え方とはどのようなものか
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▼ 内部被曝の最新知見と食品の放射能汚染の実態
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【開催日】2011年12月16日(金) 10:00-16:30
【会 場】家の光会館7F コンベンションホール
【受講料】定価29,400円(税込) web価格 27,930円(税込)
【定 員】100名

⇒ 詳細・お申込はこちらから↓
http://www.science-forum.co.jp/seminar/91128.htm
⇒ パンフレットのダウンロードはこちらから↓
http://www.science-forum.co.jp/seminar/print/2011/91128.pdf

◆ 講座の狙い
放射線審議会基本部会の被爆線量基準に対する提言、厚生労働省による
暫定規制値の見直しを背景に、被爆医療と災害環境調査の最前線で
集積された知見から食品の放射能汚染対策の行方と実務課題を提示しま
す。

◆ 開催プログラム
1. 放射能の内部被曝による人体影響の最近の知見
2. 農畜産物の放射性物質汚染の実態と内部被曝の防護法
3. 魚介類の放射性物質汚染の実態
4. 飲用水の自然環境と放射能汚染
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▼ 芽胞菌対策研究会
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【開催日】2012年1月17日(火) 10:00-16:00
【会 場】飯田橋レインボービル2F 中会議室
【受講料】定価 37,800円(税込)web価格 35,910円(税込)
【定 員】60名

⇒ 詳細・お申込はこちらから↓
http://www.science-forum.co.jp/seminar/91201.htm
⇒ パンフレットのダウンロードはこちらから↓
http://www.science-forum.co.jp/seminar/print/2011/91201.pdf

芽胞菌を深く知り、対策を見出すための質疑応答を重視した集中講座
です。
受講者の皆様には事前に質問票をお送りしてご質問・ご要望を頂戴し、
講師陣よりお答え致します。

■プログラム
1. 芽胞菌制御のための実践的基礎
2. 食品に危害を及ぼす芽胞菌の性状と評価法
3. 食品における芽胞菌の制御法

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▼ 睡眠改善機能食品フォーラム
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【開催日】2012年1月26日(木) 10:00-16:20
【会 場】飯田橋レインボービル1F C、D会議室
【受講料】定価 39,900円(税込)web価格 37,905円(税込)
【定 員】60名

⇒ 詳細・お申込はこちらから↓
http://www.science-forum.co.jp/seminar/91202.htm
⇒ パンフレットのダウンロードはこちらから↓
http://www.science-forum.co.jp/seminar/print/2011/91202.pdf

豊富なエビデンスに基づき、機能性食品の立場から睡眠改善のための
研究戦略・評価法と商品開発の方向性を討議します。

■プログラム
1. [基調講演]睡眠改善のための科学的知見と生活デザイン
2. 睡眠の科学的評価法-「科学的」とはどういうことなのか
3. 睡眠調整物質の開発と商品化の実際
4. PC-DHAの睡眠改善作用をめぐって
5. 香気成分による睡眠改善効果とその検証
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【2】書評 ファルマシア くすりの科学「微生物胞子 制御と対策」
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ファルマシア くすりの科学
2011 11月号(平成23年11月1日発行 47巻11号)より

"微生物胞子"?なじみのないタイトルにふと目がとまり手に取った

本書。実は、カビ・酵母などの真菌、セレウス菌・ボツリヌス菌など
の芽胞(細胞胞子)を作る細菌についての決定版的にすごい参考書で
ある。

巻頭言でも、この分野では国内外を問わず20年以上ぶりの系統的な
成書とうたっているだけのことはある。

油断するといつの間にかはびこっている憎きカビたちであるが、いら
いらしつつも生物としての力に畏敬の念すら抱いてしまうこともある。
彼ら(微生物胞子)は実にしたたかでしぶとい。

本書では、その彼らを知り(第1部)、どう対処すべきか(第2部)につ
いて、状況に即して多面的に解説している。耐熱性細菌胞子や耐酸性
カビの困った実態、芽胞は作らないが、何と次亜塩素酸耐性大腸菌・
乳酸菌などという恐ろしい面々も出現している。それらに対抗する
殺菌・滅菌技術の改良・進歩。まさに終わりのない知恵比べである。

医療・食品分野など実務で関連している方には必携の書であろう。

参考文献や詳細なデータ・写真も豊富に掲載されている。分野外の
読者でも読みどころ満載である。院内感染の恐ろしい事例、お風呂
のカビの実態、バイオテロ文化財のカビ対策、等々。読み始めたら
止まらない。変幻自在の微生物胞子たちのおどろおどろしい写真も
満載である。ただし、こちらは個人的にはどうしても好きになれな
いのだ。
深澤征義
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