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【サイエンスフォーラム通信 2012年4月号】   2012.04.02  発行
現場の問題解決のための実践図書・セミナー
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います。                                   NO.565
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≪読者の皆様へ――乳児用食品が表示の新たな火種?≫

先週水曜日(3月28日)、消費者委員会食品表示部会(部会長:田島 
眞 実践女子大学教授)の第17回会合が開かれました。議題は下記の
2件です。

1.食品表示府令(平成23年内閣府令第45号)の一部改正案(乳児
    用食品に係る表示基準)に関するパブリックコメント等の募集
    結果について
2.玄米及び精米品質表示基準の見直しの論点整理について

とくに「乳児用食品の表示基準」については、4月1日施行の放射性
物質の新基準値に対応するため“駆け込み”とも思える性急さで、
先に消費者庁により実施されたパブリックコメントの結果(公募
期間は1月27日〜2月26日)にもとづき審議されました。

   ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
   ┃    ★ 定義不在で策定された規格基準   ┃
   ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
この議論は、本部会の第15回会合(本年1月18日開催)で消費者庁の
要請により急遽採り上げられたことが発端です。何よりもこの時点
では「乳児」「乳児用食品」の厚生労働省の定義が存在せず規格基
準が決定されたため、部会でかなり紛糾しました。当日、部会長から
「厚生労働省の方も時間がなく、余り精査していなくてつくってい
る。」との発言があったほどです。
 
それでも、「表示と規格基準というのはリンクするべきものだと思い
ますので、やはり4月の内閣府令の公布というものは目指したいと思
います。このためパブリックコメント、WTO通報には入りたいと思っ
ております。」という部会長の強い意向に押し切られた格好でした。

1月18日時点で肝心の用語の定義がなされておらず、4月施行直前の
3月15日に初めて「法に基づく規格基準において規定された「乳児用
食品」の対象となる「乳児」の年齢については、児童福祉法等に準じ
て「1歳未満」をその対象とすること。」(食安発0315第1号)が厚
生労働省から示されたことは、正直なところ驚きでした。

第15回の討議内容は、或る委員の下記の発言に端的に集約されてい
ます。

「定義もなくてこのままの提案資料をWTO通報するのですか。表示の
ことをなぜ拙速に決定しようとするのか、私には分からない。」「今
回は明らかに乳幼児なり乳児という漠然とした表現でしかないですし、
そもそも食品安全委員会から出てきた答申の中でも、小児の期間につ
いては感受性が成人より高い可能性と表現されており、小児が何歳齢
だということも書いていない。それを受けて厚生労働省の方は、より
慎重に見て、乳児用食品と牛乳についてはより厳しく見ましょうとい
うふうに、だんだん自分たちで曖昧な定義をつくっているように見え
ます。(中略)そういうことを最初にきちんと前提として提案しない
と、事業者は一番困ります。」

当然ながら定義が不在のままパブリックコメントが実施され、それで
も総数69通(132件)の熱心な意見が寄せられました。消費者の率直
な疑問や意向を知る上では大変貴重な資料と思われますので、是非下
記のサイトでご覧ください。
http//www.cao.go.jp/consumer/kabusoshiki/syokuhinhyouji/doc/
120328_shiryou2.pdf

   ┏━━━━━━━━━━━━━┓
   ┃   ★ 僅か1時間の審議     ┃
   ┗━━━━━━━━━━━━━┛ 
上記のパブリックコメントの結果をもとに開かれた第17回会合。意見
集約の後に厚生労働省から前述の定義が公表されたため、当日の消費
者庁の提案資料から「幼児」の言葉が消え、表面上は「乳児用食品」
で統一された形になりました。討議課題は下記の3点です。

1.乳児用食品の規格基準が適用される食品に対する表示
2.省略規定
3.紛らわしい表示の禁止規定
4.経過措置

次の議題(玄米及び精米品質表示基準の見直し)もあり、討議時間
は正味1時間ほどの短い時間でしたが、やはり多くの疑問、批判、
要望が出されました。下記はその一端です。

・「前回(第15回)の時は「乳幼児」で議論していたのに、今回が
   らりと「乳児」に変更になっている。何故なのか?パブコメと
   消費者庁の対応にかなりギャップがあり、問題のすり替えでは
   ないか。」

・「乳児用食品の区分がこれまで全くなかった。それだけに十分な
   説明が必要。本日の資料では依然として不明確で、これでは事業
   者も消費者も混乱する。」

・「省略規定には反対。消費者庁の本日の資料では、消費者は適切
   な判断が出来ない。」

・「紛らわしい表示の禁止規定は何ら具体性がなく、早急に消費者
   庁のQ&Aが必要。」

・「Q&Aの作成にあたっては厚生労働省と十分すり合わせをして戴き
   たい。」

とくに省略規定に次々と批判が出て、部会長から「特定用途食品と
粉ミルクのみで、他の一般食品では省略規定は無くしたい。」との
意向が示されました。経過措置について当初消費者庁は「1年間」
を提案していましたが、議論の結果「経過措置の1年は延びること
もあり得る。」との発言が同庁食品表示課 増田課長からありまし
た。

本議題の終了近く、或る委員から「今日、各委員からかなり疑問が
出された。これを消費者庁で整理し、もう一度この部会で確認が
必要では?」との提案がなされましたが、部会長から「公布のスケ
ジュールが押し迫っており、最終判断は私に一任して欲しい。」
との発言があり、座長一任で議論が打ち切られました。

第17回の議事録は後ほど消費者委員会のホームページに掲載される
予定ですので、是非ご覧戴きたいと存じます。「まず法律施行あり
き」の意向の下、厚労省、消費者庁いずれも乳児用食品に関する具
体的例示、Q&Aを未だ公表していない現在、自社製品がどこまで乳児
用食品に該当するのかを事業者が適切に判断することが難しく、当
分の間かなりの混乱、製品回収や消費者クレームが発生する恐れを
強く感じた次第です。

乳児用食品が表示の新たな火種にならないことを祈るばかりです。

   ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
   ┃★ 新基準値への業界の対応策を議論します! ┃
   ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
閑話休題。4月1日以降混乱するのは乳児用食品ばかりではありません。
すべての食品、全事業者の方々の実務指針となることを願い、このほど
私たちは下記の2つの研修会をご用意致しました。
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■ 小売流通・食品メーカーに聞く 放射性セシウム規制値への対応策
      と運用実態:5月29日(火)開催

■ 放射性物質測定法とリスク管理研究会 ― 放射性セシウムによる
       リスクを的確に管理するために ― 」(6月4日)
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幸いにも主力企業・関係機関の責任者の皆様のご協力を得て、このたび
開催の運びとなりました。講師の皆様に深く感謝申し上げるとともに、
これらの研修会が受講各社の今後の対応方針・品質戦略策定の得難い
契機となることを確信し、ご案内申し上げる次第です。ご活用戴けれ
ば幸いです。
                 代表取締役社長  元山裕孝
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■  INDEX ──────────────────────────
 「「「「「「  4〜6月開催のセミナーのご案内  」」」」」」」 
  ■ おいしい低塩・減塩食品を求めて[第2回]
  ■ 予測微生物学による食品の最適設計手法
  ■ これで解決!カビクレーム
  ■ 小売流通・食品メーカーに聞く
        放射性セシム規制値への対応策と運用実態
  ■ 放射性物質測定法とリスク管理研究会
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    4〜6月開催のセミナーのご案内  
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★ホームページからのお申し込みは定価の【5%引】です★
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▼ おいしい低塩・減塩食品を求めて[第2回]
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【開催日】2012年4月18日(水)  10:00-16:00
【会  場】総評会館2階 201会議室
【受講料】定価39,900円(税込)やweb価格 37,905円(税込)
【定  員】50名
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⇒ 詳細・お申込はこちらから↓
http://www.science-forum.co.jp/seminar/91208.htm
⇒ パンフレットのダウンロードはこちらから↓
http://www.science-forum.co.jp/seminar/print/2012/91208.pdf
 
低温・減塩を保ちつつ、風味を損なわずおいしい食品を提供するための
知見を得る講座です。講師陣から減塩素材、塩味感度、塩味評価法、
調味技術、消費者の要望に応えた製品開発についての実際例をご説明
致します。

★ プログラム
1. 塩味の持つ不思議な力と減塩素材の評価の難しさ
2. 新しい低塩化技術の提案とその利用
3. 食品メーカーにおける商品開発最前線
 3.1 塩味増強技術によるおいしい減塩食品の開発
 3.2 おいしい低塩食品「うす塩シリーズ」の開発
4. パネル討論「求められる減塩食品」とは
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▼ 予測微生物学による食品の最適設計手法
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【開催日】2012年4月27日(金)10:00-16:50
【会  場】飯田橋レインボービル2F 中会議室
【受講料】定価39,900円(税込)web価格 37,905円(税込)
【定  員】60名
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⇒ 詳細・お申込はこちらから↓
http://www.science-forum.co.jp/seminar/91209.htm
⇒パンフレットのダウンロードはこちらから↓
http://www.science-forum.co.jp/seminar/print/2012/91209.pdf
 
乳・乳製品・清涼飲料・惣菜の品質設計効率化のため導入が進む
予測微生物学の最前線と期限設定等への活用の実際をご紹介します。

★プログラム
1. 最近の微生物危害の実態・特徴と予測微生物学への期待
2. 予測微生物学研究の最前線と予測モデル構築の実際
3. 食品微生物挙動データベースMRVの活用方法:
   加工食品の材料処方、消費・賞味期限設定の実際
4. 乳業における予測微生物学利用の現状・課題と今後の展開
5. コーヒー飲料における高温性嫌気性芽胞菌の生残リスクの算出
   とその利用
6. 惣菜における有害細菌の増殖予想手法
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▼ これで解決!カビクレーム
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【開催日】 2012年5月16日(水)10:00-16:50 および
                5月17日(木) 9:30-15:30
 ※お願い:2日間のセミナーの為、1日のみのお申し込みは
  お受け致しかねます。          
【会  場】飯田橋レインボービル1F C,D会議室
【受講料】副教材「食品・施設カビ対策ガイドブック」
(日本食品衛生協会 税込3,465円)を使用します。お持ちの方と
 ご購入の方で料金が変わりますのでご注意くださいませ。
 副教材をお持ちの方は当日ご持参下さい。
 ● 副教材をお持ちでない方
 64,365円(webからのお申し込みは61,320円)
 ● 副教材をお持ちの方
  60,900円(webからのお申し込みは57,855円) 
【定  員】30名
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⇒ 詳細・お申込はこちらから↓
http://www.science-forum.co.jp/seminar/91210.htm
⇒パンフレットのダウンロードはこちらから↓
http://www.science-forum.co.jp/seminar/print/2012/91210.pdf
 
カビ同定のノウハウ、クレーム再発防止のシステム作りを学びます。
お申し込み時に予め質問票をお送りしてご返送頂くことで
出来る限りワークショップの内容に活用させていただき、
個別相談をスムーズに行えるよう準備させていただきます。
また、受講後には受講証明書を発行致します。

★プログラム
5月16日
 1. カビは安全か?
 2. じっくり観察!カビ同定ワークショップ
     ◆ 講義:カビの検査環境と検査のノウハウ
     ◆ 実習
     ◆ 総合質疑
5月17日
 3. 現場対応:カビ汚染の原因究明・対策のノウハウ
    ◆ 講義:原因究明・対策の必須知識と問題解決スキーム
    ◆ グループ演習1
      クレーム発生時の情報収集から製造現場の調査までの
        ステップ
    ◆ グループ演習2
      原因究明から再発防止への実践的取り組み
    ◆ まとめと課題
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▼ 小売流通・食品メーカーに聞く
   放射性セシウム規制値への対応策と運用実態
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【開催日】2012年5月29(火)  10:00-16:30          
【会  場】飯田橋レインボービル1F C,D会議室
【受講料】定価39,900円(税込)web価格 37,905円(税込)
【定  員】60名
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⇒ 詳細・お申込はこちらから↓
http://www.science-forum.co.jp/seminar/91211.htm
⇒ パンフレットのダウンロードはこちらから↓
http://www.science-forum.co.jp/seminar/print/2012/91211.pdf

★ プログラム
1. 新規制値への対応策をめぐる今後の課題
2. 食品中の放射性セシウム検査の実際と問題点
3. 小売流通・食品メーカーに聞く
   ─ 主力企業の新規制値への対応策と運用実態
 * 日本生協連の取り組み
 * お客様の安心に応えるために 
   ─ 小売業食品品質管理担当の立場から
     ((株)イトーヨーカ堂)
 * 明治の取り組み
 * ネスレの取り組み

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▼ 放射性物質測定法とリスク管理研究会
─ 放射性セシウムによるリスクを的確に管理するために ─
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【開催日】2012年6月4日(月) 10:00-16:40
【会  場】飯田橋レインボービル2F 2A会議室
【受講料】定価39,900円(税込)web価格 37,905円(税込)
【定  員】40名
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⇒ 詳細・お申込はこちらから↓
http://www.science-forum.co.jp/seminar/91212.htm
⇒ パンフレットのダウンロードはこちらから↓
http://www.science-forum.co.jp/seminar/print/2012/91212.pdf
 
新基準値への対応のための測定法のノウハウ・下限値の考え方・
精度管理・放射性物質モニタリング・トレーサビリティを学ぶ
集中講座です。
※ 各講義には20分の質疑応答の時間を設けます。

★ プログラム
1. 放射性物質測定の原理と測定方法の特性
2. 食品中の放射性物質測定の実際と精度管理
3. 放射性物質のモニタリングとトレーサビリティ
■ 総括
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記載の内容はメール配信後、内容変更となる場合がございます。
ホームページで最新情報をご覧下さい。

各お手続きは下記URLよりお願い致します。
その際はお客様no.もお知らせいただきますと幸甚です。
(このメールへの返信には、配信停止・ご返答が出来ませんので
ご注意ください)
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■ 配信停止
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お手続き後、2週間以上たちましても停止されない時は
大変お手数ですが再度ご連絡頂けますようお願い申し上げます。
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■ご質問    
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