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【サイエンスフォーラム通信  2012年 9月号】   2012.09.03  発行
現場の問題解決のための実践図書・セミナー
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≪読者の皆様へ――勝ち組のイノベーションモデル≫

何気なく読み始めて知らぬ間に引き込まれてしまう・・・。こんな体験
をされたことが皆様も何度かおありかと存じます。意外に思われるかも
知れませんが、日本冷凍空調学会の機関誌「冷凍」8月号に掲載された
『記録 平成24年度通常総会特別講演「勝ち組のイノベーションモデル
〜世界を席巻する次世代ビジネスモデルが、冷凍空調機器・サービスに
示唆すること〜」』との出会いがまさにそうでした。

講師は妹尾堅一郎氏。NPO法人産学連携推進機構の理事長で、内閣知的
財産戦略本部の専門調査会会長を務められている方です。講演の記録
を読むと、世界の息吹を伝える妹尾氏の強烈な問題意識、ほとばしる
情熱を全身で感じとることができます。
 
講演の全記録はA4判10数ページに及ぶため、すべてをここで紹介する
余裕はありませんが、せめて下記の言葉は皆様にお伝えしたい思い、
一部転載させていただく次第です。(「冷凍」2012年8月号 p.52〜65)

●「世界を席巻する次世代ビジネスモデルあるいは産業モデルがすさ
   まじい勢いで、日本を除いて世界で動いています。日本がこれに
   まったく追い付けない状況になっていることを我々は非常に危惧
   しています。」

●「技術があれば事業で勝てるか。産業で勝てるか。勝てません。
   なぜですか。ビジネスモ デルや商品アーキテクチャーや産業モ
   デル、産業生態系のつくり方が日本はまったく遅れてしまったか
   らです。」

●「イノベーションというのは恐ろしいものです。イノベーションが
  いったん起こったら、全部の業界のシステムが変わってしまう。
  産業生態系が変わってしまったら、要素技術を誇っていても駄目だ
  ということです。」

●「今、国際競争力は知財の権利化と標準化の両輪で動きます。そう
  すると、どこの部分を標準化にしておいて市場形成をしながら、ど
  この部分を独自技術で内側に取り込む収益源にするかという「オー
  プン&クローズ」の戦略を工夫しない限り日本は勝てません。」

●「特許を取ることが知財マネジメントだなんて80年代の発想です。
   特許を取れば勝てるというのは昔のモデルです。特許を取っては
   いけないところがたくさんあるにもかかわらず、素直に出願の件
   数だけを争っているなんていうのは新興国の戦略です。」

●「日本が得意なのはインプルーブメントです。改善、改善、改善。
   改善をすれば競争力が上がる。これは確かに言えます。しかし、
   インプルーブメントを徹底したらイノベーションは起こりますか。
   起こりません。喫茶店を改善していったらどうなりますか。スタ
  ーバックスになりますか。なりません。」

●「モデルは全部外からやってきます。外からやってくるモデルに
   やられたくなければ何をしたら良いのか。自らモデルを変えるし
   かありません。産業生態系の次世代を見定めて、そこで自分たち
  がこのレイヤーで勝つんだとやるしかありません。」

●「商品形態と事業形態と産業生態系をどうしようか。これを徹底
   的に考えてください。もしこの類の常識をご存じならば、皆さん
   は研究が無駄にならないような工夫をし始めます。事業部門も
   こういうことを勉強すれば、お互いで共通の会話が成り立ちます。
   共通の言葉で議論ができるようになります。ミッシングリンク
  (失われた絆)がなくなります。死の谷が越えられます。」

すっかり転載が長くなってしまいました。皆様のご感想は如何です
か。実は、私は「勝ち組」「負け組」という用語が大嫌いなのです
が、妹尾氏のこの講演記録には脱帽です。もしかしたら、これは
食品産業の明日の姿ではないでしょうか。

安定志向の末に失ったものがあります。大切なことは年齢でもなく
役職でもなく、世界を見る瑞々しい視点や感覚の有無であり、環境
に適応し絶えず変わろうとする意志と実行力であることを改めて痛
感した次第です。
 
閑話休題。先日(8月27日)開かれた消費者委員会食品表示部会
(第19回)の様子をお伝え致します。
 
先ず本部会の役割ですが、「食品表示部会設置・運営規定」(平成
21年12月1日 消費者委員会決定)で下記の通り定められています。
 
 「第3条 部会は、以下の事項について、調査審議する。
   一 食品衛生法に基づき、内閣総理大臣が、販売の用に供する
          食品、添加物、容器包装等の表示の基準を定める際に、
          意見を述べること。
   二 農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律に基
          づき、内閣総理大臣が、飲食料品の品質の表示の基準を定
          めようとするときに、意見を述べること。
   三 その他食品の表示に関すること。」
 
上記規定にもとづき、今後消費者庁の「食品表示法」(仮称)法案
作成と並行し、下位法令にあたる個別表示の基準が本部会で検討され
ることになります。

食品表示部会の委員名簿は下記URLでご覧いただけます。何とこの
うち5名は先の一元化検討会のメンバーです。
 
http://www.cao.go.jp/consumer/kabusoshiki/syokuhinhyouji/
meibo/meibo.html
 
これに伴い、今後の段取りについて検討会委員の森田満樹氏(消費
生活コンサルタント)はFOOCOM.NET(2012年8月12日号)で次のよう
に言及しています。
 
 ● 消費者庁は新法の立案作業に着手し、年内の成案、来年1月以降
    の法案国会提出を目指している。
 
  ● 一元化検討会は新法の総論を示すもので、具体的な各論となる
     表示基準を決める場ではなかった。
 
  ● 今後、誰が検討課題や具体的な基準を決めるのだろうか?その
     鍵を握るのが消費者委員会だ。
 
さて、第19回食品表示部会の会場です。18名の委員全員が着席し、
部会長の田島 眞氏(実践女子大学教授)の司会で

(1)食品表示一元化検討会報告書について、
(2)精米の食味試験調査等について、

の2つの議題が討議されました。

とくに(1)は今後の基準作りの起点となる議題であり、非常に期待
して傍聴した次第です。しかし、結果はまたしても空振りでした。初め
に消費者庁食品表示課長から30分ほど報告書の概要の説明があり、山浦
康明委員(日本消費者連盟)が提出した意見書の話が続いた後、いよい
よ審議に入りましたが、正味の討議時間が僅か25分。下記の意見および
アレルギー表示に関する指摘が散発的に提起された程度で、それらにつ
いての議論は全くありませんでした。ちなみに、山浦委員の意見書は
下記URLでご覧ください。

 http://www.cao.go.jp/consumer/kabusoshiki/syokuhinhyouji/
  doc/120827_sankou1.pdf
 
● 報告書の内容は非常に残念。きちんとした議論がなされたとは思えな
   い。事業者の観点が主体になっており、消費者にとっては後ろ向きの
   報告書だ。

● この部会でこれまで議論し決められたことが検討会で先送りされて
   いる。消費者庁はこれらを先送りしないで、消費者の視点から決断
   して欲しい。

● 表示の優先順位をあまり強調すべきではない。しかも「表示の分かり
   やすさ」が簡略化に限定されており、一元化の趣旨を矮小化している。
 
討議の中で或る委員が「この部会で今後何をすべきか、どの議論をいつ
やるのか、非常に関心をもっています。」との発言があり注目しました
が、これについては残念ながら何らのコメントもありませんでした。
 
食品表示部会は立法作業には関われず、しかも法案作成はこれからの
ため未だ具体的な基準化の議題が設定できないのかもしれませんが、
それにしても僅か25分です。本部会の役割の重要性を考えると、本当に
信じられない会議の実態でした。

次回のスケジュールは決まっていませんが、可能な限り基準化の審議
の状況をお伝えしたいと存じます。

               代表取締役社長  元山 裕孝
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▼ 食品原材料の安全確保策
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【開催日】2012年9月6日(木)10:00〜16:00
【会  場】飯田橋レインボービル2F 中会議室
【受講料】定価 37,800円(税込)→ web価格 35,910円(税込)
【定  員】60名
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◆ 食品原材料の安全確保策の実態に関し、規格基準・検査方法・
   検証体制を総点検し、実務課題を提示します。
◆ 行政経験者、流通・食品メーカー品質保証責任者である講師陣から
   現状の取り組みをご紹介し、今後の方策を討議します。

⇒ 詳細・お申し込みはこちらから↓
http://www.science-forum.co.jp/seminar/91219.htm
⇒ パンフレットのダウンロードはこちらから↓
http://www.science-forum.co.jp/seminar/print/2012/91219.pdf

■ プログラム
1. 海外の日本向け食品工場における食品原材料の安全確保
2. 検疫所での輸入食品の安全確保体制
3. 食品メーカーにおける食品原材料の受け入れ基準と安全確保
4. 流通における食品の品質管理と安全確保策
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▼ 清涼飲料水の微生物検査スキルアップ講座
     【迅速的確な製品・工程微生物検査から原因究明へ】
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【開催日】2012年9月28日(金)  10:00〜16:30
【会  場】飯田橋レインボービル2F 中会議室
【受講料】定価 39,900円(税込)→ web価格 37,905円(税込)
【定  員】40名
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
◆ 清涼飲料水で汚染リスクの高い微生物にフォーカスし、耐熱性菌、
  異物識別を軸にデータ考察力を鍛えます。
◆ 無駄な検査をしないための適切な検査設計のあり方を示し、
  原因究明・再発防止への取り組みを紹介します。
◆ 事前にお送りする設問集で予習して頂き、講座内でのワークショップ
  で発表、質疑応答・指導を行います。
設問集は2題の設定です。清涼飲料水全般をターゲットに細菌・カビ・
母にフォーカスしてそれら微生物の特性情報(耐熱性データ、
生育温度、生育Phなど)を設問毎に添付して学習を助けます。

⇒ 詳細・お申し込みはこちらから↓
http://www.science-forum.co.jp/seminar/91220.htm
⇒ パンフレットのダウンロードはこちらから↓
http://www.science-forum.co.jp/seminar/print/2012/91220.pdf

■ プログラム
1.【現場報告】お客様から信頼される食品微生物自主検査を求めて
  1. 微生物検査と試験 ? 古典的手法〜迅速検査法〜
  2. 流通の立場から
2. 微生物検査ワークショップ〜解答・解説
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▼ 重大食中毒菌管理のためのバイオフィルムの防止策 
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【開催日】2012年10月9日(火)  10:00〜17:00
【会  場】飯田橋レインボービル1F C・D会議室
【受講料】定価 39,900円(税込)→ web価格 37,905円(税込)
【定  員】60名
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◆ 食中毒アウトブレイクの真因=病原性細菌バイオフィルムの存在
   -- 工場の原水・使用水、製造設備、洗浄方法を総合的に点検し、
   確実な防止策を提示します。

⇒ 詳細・お申し込みはこちらから↓
http://www.science-forum.co.jp/seminar/91221.htm
⇒ パンフレットのダウンロードはこちらから↓
http://www.science-forum.co.jp/seminar/print/2012/91221.pdf

■ プログラム
1. 最近ホットな食中毒菌の実態と微生物管理の課題
2. バイオフィルム防止の決め手=原水および使用水管理のポイント
3. バイオフィルムを発生させない設備要件
4. バイオフィルム形成を防止する洗浄方法と洗剤の選択
5. 食品工場におけるバイオフィルム防止の実際(1)─ 閉鎖系設備
6. 食品工場におけるバイオフィルム防止の実際(2)─ 開放系設備
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▼ 【第6回】食品危機管理者育成講座 
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【開催日】2012年10月23日(火)〜 10月24日(水)
          ↑ 10:00〜18:30         ↑ 9:00〜16:00
【会  場】飯田橋レインボービル
【受講料】定価 63,000円(税込)→ web価格 59,850円(税込)
【定  員】40名
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◆ 企業における危機対応の「司令塔」(食品危機管理者)を
   育てるため、行政経験者、ジャーナリスト、企業経営経験者が
   企画委員会を組織し、自らファシリテータとして徹底した、
   ケーススタディを行い、研修生に危機管理の鉄則を修得して
   ただきます。

◆ 本講座の中核となる「危機管理体験報告」は、「すかいらーく
   仙台工場における食中毒の発生と対応」、「不二家の消費期限
   切れ原料事例」、「伊藤ハムの地下水事例」を取り上げ「行政
   対応はどうすべきであったか」「マスコミ・消費者対応はよか
   ったのか」「株主対策で具体的にどのような問題があったのか」
   など、企業対応の問題点を掘り下げて議論し、危機管理のノウ
   ハウと予防策の共有を図ります。

⇒ 詳細・お申し込みはこちらから↓
http://www.science-forum.co.jp/seminar/91222.htm
⇒ パンフレットのダウンロードはこちらから↓
http://www.science-forum.co.jp/seminar/print/2012/91222.pdf

■ プログラム
1. 行政から見た食品の危機
2. 身近な事例から考える危機管理・危機対応
3. マスコミから見た食品企業の危機
4. 経営から見た危機管理
5. 危機管理体験報告
    5.1 すかいらーく仙台工場における食中毒の発生と対応
    5.2 不二家の消費期限切れ原料事例
    5.3 伊藤ハムの地下水事例

   ━━ ■□  講師陣を囲んで懇親会 ■□ ━━━  

6. 危機管理のケーススタディ
   〜行政、マスコミ・顧客・消費者、社内、流通への対応は
     どうすべきだったか?
7. グループ発表と全体討議
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