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【サイエンスフォーラム通信  2012年 10月号】   2012.10.03  発行
現場の問題解決のための実践図書・セミナー
              http://www.science-forum.co.jp/
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小社のセミナー/書籍情報のメール配信を希望されている方へ配信して
います。                                   NO.544
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≪読者の皆様へ――浅漬け食中毒事件の最新情報≫

本年8月2日、北海道で発生した浅漬けによる腸管出血性大腸菌O-157
食中毒事件は、その後169名の患者が認定され、そのうち8名が死亡す
る深刻な状況となりました。

死亡した8名のうち、年齢構成は5歳未満が1名、残り7名は80歳代、
およびそれ以上の後期高齢者に集中しており、ハイリスクグループを
直撃したことを如実に物語っています。(2012年9月24日 札幌市保健
福祉局保健所「札幌市内の営業所が製造した浅漬による腸管出血性大
腸菌O157食中毒事件の調査概要(中間報告)」パワーポイント説明
資料より)

上記の緊急事態を受け、10月1日、厚生労働省薬事・食品衛生審議会
食品衛生分科会の食中毒部会・食品企画部会の合同部会が開かれ、
札幌市が行った原因究明のための岩井食品における再現試験(9月7日、
8日の両日)の結果、8月29日から全国の自治体で実施中の浅漬け製造
施設に対する立ち入り調査の中間とりまとめの報告にもとづき、今後
の対策を協議しました。合同部会の座長は、食中毒部会の部会長 山本
茂貴氏(国立医薬品食品衛生研究所食品衛生管理部長)が務められま
した。

当日の配布資料は下記サイトでご覧いただけます。
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002kxlb.html

札幌市保健所 矢野所長、同保健所食品監視担当課長 片岡氏による
原因究明の中間報告は実に生々しく、製造施設内の劣悪な実態が浮き
彫りにされました。下記は岩井食品における再現試験時の一例です。

● 殺菌前の原材料を取り扱う汚染区域と殺菌後の原材料を取り扱う
   非汚染区域の区分が極めて不十分であった。
● 床面に直置きしていた給水用ホースを、洗浄しないで漬け込み用
   の樽に直接入れて給水していた。
● 原材料や殺菌前の野菜を触った手で、殺菌後の野菜を扱っていた。
● 殺菌用の次亜塩素酸ナトリウムの調整は目分量で行い、調整初期、
   殺菌途中での塩素濃度の測定や次亜塩素酸ナトリウムの追加を行
   っていなかった。
● 樽の中まで身体を入れて撹拌するため、作業者が感染していた場
   合、浅漬けに汚染が広がる可能性がある。
● 水切り中の浅漬けの横で器具類の洗浄を行うため、はね水が製品
   を汚染する可能性がある。

上記の報告に対し、委員から「なぜ7月28日に漬け込んだ浅漬け(
「白菜きりづけ」)のみ患者が発生したのか。他の製品、ロットでも
汚染の可能性が大きいのでは?」「微生物試験の結果7月28日に漬け
込んだ「白菜きりづけ」のみが陽性で、他の製品、ロットは陰性との
報告だが、もっと感受性の高い試験法を実施すれば陰性が陽性になっ
た可能性があるのでは?」等の厳しい意見や質問が続出しました。

上記の報告と議論を通して、札幌市の調査結果および原因食品として
の「白菜きりづけ」の特定は現時点では「可能性」の指摘に止まって
おり、「汚染原因は未だ特定されていない」(山本座長)ことが分か
りました。

再現試験に続き、「立入り調査結果(中間とりまとめ)」の報告があ
り、調査したほとんどの施設が衛生規範上失格である現実が明らかに
なりました。その実態をもとに「漬物の衛生規範」の改正等が議論さ
れました。

これに対し、医師側の委員から「169名の患者に対し8名の死亡は極
めて深刻。高齢者施設の立場から見ると非常に不安が残る。もう少し
踏み込んだ指導が必要ではないか」との強い意見が出され、他の委員
からも「本当にこの改正案で事故が防げるのか?」との疑問が相次い
で提起されました。

最後に山本座長から「今回の事故は極めて重篤で、引き続き調査が
必要。調査結果を見ると衛生規範が全く守られていない。先ずこの
規範を行政も事業者も十分認識して、このレベルを実施することが
先決ではないか。衛生規範を改正する方向で対処したい。」との
まとめがあり、「漬物の衛生規範」の改正が事実上承認されました。

10月中には、改正された規範が全国の自治体に通知される見込みです。
改正案で新たに盛り込まれた項目については、冒頭で紹介した本合同
部会の配布資料のうち、資料4「漬物の衛生規範の改正について(案)
」に示されています。是非ご参照下さい。

浅漬けに止まらず、様々な野菜加工品の安全性が今後問題にされるこ
とは必至です。本年9月13日付けで北海道保健福祉部長から厚生労働
省医薬食品局食品安全部長宛てに発出された「漬物(浅漬)の安全性
確保について」の文書(食衛第573号)でも、「浅漬以外の生食又は
生食に近い状態で喫食する野菜加工品(カット野菜等)の具体的かつ
効果的な衛生管理手法について検討を行うこと。」との緊急要望が提
示されています。

弊社では少し先になりますが明年3月6日「より安全な野菜加工食品を
求めて」を主題に、この時点の最新情報にもとづきカット野菜を始め
原料野菜の効果的な安全管理手法の勉強会を計画しております。

今号では、10月下旬から11月中に開催する研修会のご案内を申し上げ
る次第です。ご一覧を戴ければ幸いです。
                                                      
                            代表取締役社長  元山 裕孝
■  INDEX ───────────────────────────
【1】10〜11月開催のセミナーのご案内
 ■ 重大食中毒菌管理のためのバイオフィルムの防止策
 ■ [第6回]食品危機管理者育成講座
 ■ 食品工場の改善:事例発表と意見交換会
 ■ 除染食品開発フォーラム2012

【2】創業33年周年記念特価対象書籍のご紹介 【15%オフ】
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【1】  10〜11月開催のセミナーのご案内  
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★ホームページからのお申し込みは定価の【5%引】です★
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▼ 重大食中毒菌管理のためのバイオフィルムの防止策    
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【開催日】2012年10月9日(火)   10:00 〜 17:00
【会  場】飯田橋レインボービル1F C・D会議室
【受講料】定価 39,900円(税込)→ web価格 37,905円(税込)
【定  員】60名
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◆ 食中毒アウトブレイクの真因=病原性細菌バイオフィルムの存在
   -- 工場の原水・使用水、製造設備、洗浄方法を総合的に点検し、
   確実な防止策を提示します。

⇒ 詳細・お申し込みはこちらから↓
http://www.science-forum.co.jp/seminar/91221.htm
⇒ パンフレットのダウンロードはこちらから↓
http://www.science-forum.co.jp/seminar/print/2012/91221.pdf

■ プログラム
1. 最近ホットな食中毒菌の実態と微生物管理の課題
2. バイオフィルム防止の決め手=原水および使用水管理のポイント
3. バイオフィルムを発生させない設備要件
4. バイオフィルム形成を防止する洗浄方法と洗剤の選択
5. 食品工場におけるバイオフィルム防止の実際(1) ─ 閉鎖系設備
6. 食品工場におけるバイオフィルム防止の実際(2) ─ 開放系設備
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 ▼ [第6回]食品危機管理者育成講座  
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【開催日】2012年10月23日(火)10:00 〜 18:30 および
                10月24日(水) 9:00 〜 16:00
【会  場】飯田橋レインボービル1F C・D会議室
【受講料】定価 63,000円(税込)→ web価格 59,950円(税込)
【定  員】40名 ← 少人数定員制
※お願い:2日間の講座のため1日のみの受講はお受けいたしかね
          ます。何卒ご了承下さいませ。
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◆ 企業における危機対応の【司令塔】=食品危機管理者を育てる
   ため、行政経験者、ジャーナリスト、企業経営経験者などで構
   成する企画委員会自らがファシリテータとして徹底したケース
   スタディを行い、研修生に「危機管理の鉄則」を修得していた
   だきます。 

◆ 企業の実際の体験報告を聞き、事例研究を行うことを通じて学
   ぶ講座です。 行政経験者、企業経営経験者、ジャーナリストの
   講師陣が進行を務め、グループ演習を指導致します。
  
⇒ 詳細・お申し込みはこちらから↓
http://www.science-forum.co.jp/seminar/91222.htm
⇒ パンフレットのダウンロードはこちらから↓
http://www.science-forum.co.jp/seminar/print/2012/91222.pdf

■ プログラム
◇10月23日
1. 行政から見た食品の危機
2. 身近な事例から考える危機管理・危機対応
3. マスコミから見た食品企業の危機
4. 経営から見た危機管理
5. 危機管理体験報告
  5.1 すかいらーく仙台工場における食中毒の発生と対応
  5.2 不二家の消費期限切れ原料事例
  5.3 伊藤ハムの地下水事例

〜 講師陣を囲んで懇親会

◇10月24日
ワークショップ:グループ演習による危機管理の事例研究と発表
6. 危機管理のケーススタディ
  6.1 演習の進め方
  6.2 グループ討議
  6.3 発表資料作成
7. グループ発表と全体討議
〜 修了証授与
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▼ 食品工場の改善:事例発表と意見交換会 
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【開催日】2012年11月 2日(金)   10:00 〜 16:55
【会  場】自動車会館  大会議室
【受講料】定価 37,800円(税込)→ web価格 35,910円(税込)
【定  員】80名
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◆ 食品工場の生産性と品質を同時に向上させる手法、流通の監査
   の効果的対応策を含め、現場の悩み事を意見交換し総合質疑を
   行うことにより、改善につなげることを目的にした講座です。

⇒ 詳細・お申し込みはこちらから↓
http://www.science-forum.co.jp/seminar/91223.htm
⇒ パンフレットのダウンロードはこちらから↓
http://www.science-forum.co.jp/seminar/print/2012/91223.pdf

■ プログラム
《第1セッション》品質コストを考える
   1. いかにして品質と生産性を両立させるか
   2. 検査コスト、検査のマネジメントを今後どうすべきか

《第2セッション》[事例をもとに情報交換]工場点検のあり方
   第1部 パネリストによる事例報告
     1. 流通から見た工場点検の問題点
     2. 国内生産委託工場の点検
     3. 海外生産委託工場の点検
   
  第2部 意見交換&総合質疑
      工場点検結果をどのように改善につなげるか
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▼ 除染食品開発フォーラム2012    
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【開催日】2012年11月21日(水)   10:00 〜 17:00
【会  場】飯田橋レインボービル 「C,D会議室」
【受講料】定価 39,900円(税込)→ web価格 37,905円(税込)
【定  員】60名
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◆ 「3・11」以降、食品開発の目標や環境は一変しました。
   内部被ばくへの怖れが一向に沈静化せず“高止まり”している
   ことから、食品による防御と体質強化は、放射能汚染に正面から
   向き合い生活することを余儀なくされた日本人すべての課題であ
   り、食品開発の重要な視点です。

◆  昨年に続き医学・薬学・食品科学の最新データを結集して
   「除染食品」の開発戦略を集中討議し、魅力的な情報をお届け
   します。
   
   ⇒ 詳細・お申し込みはこちらから↓
http://www.science-forum.co.jp/seminar/91227.htm
⇒ パンフレットのダウンロードはこちらから↓
http://www.science-forum.co.jp/seminar/print/2012/91224.pdf

■ プログラム
  1. ここに着目!除染食品の今後の開発戦略
  2. [特別講演] 住民が求めている内部被曝データ
  3. 福島第一原発事故により野菜に付着した放射性物質の除去
  4. 期待される機能成分と除染食品の開発
    4.1  もっと野菜を食べて、毎日元気に!!
         〜放射線障害に対する野菜摂取の効果〜
    4.2  ビタミンの放射線防御効果
  5. [課題討議] これからの除染食品はどうあるべきか
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【2】  創業33年周年記念特価対象書籍のご紹介 
★11月30日までお受けしたご注文は定価の15%OFFでお送りします。
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おかげさまで小社は創業33周年を迎えることができました。
お客様には心より感謝を申し上げます。

記念として下記17タイトルを11月30日まで定価の15%引きで
販売しております。

* 低温流通食品管理の鉄則
* 大豆のすべて
* [最新版]食品の適正表示マニュアル
* [最新版]食品分析法の妥当性確認ハンドブック
* 微生物胞子-制御と対策-
* 食品のストレス環境と微生物
* 異臭問題の予防・解決の実務手順と実際
* 食品の安全・安心に過酢酸はここまで使える!
* 食品変敗防止ハンドブック
* 脳と栄養ハンドブック
* 抗アレルギー食品開発ハンドブック
* 新しいレトルト食品開発・製造ハンドブック
* 次世代無菌包装のテクノロジー
* フードデザイン21
* 微生物資源国際戦略ガイドブック
* 食品鑑定技術ハンドブック
* 細菌毒素ハンドブック

各書籍の詳しい情報・お申し込みはこちらのURLからご覧ください
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http://www.science-forum.co.jp/pickup.htm
※お願い:対象の書籍は試読からのご注文は定価扱いになります。
          何卒ご了承下さいませ。
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各お手続きは下記URLよりお願い致します。
その際はお客様NO.もお知らせいただきますと幸甚です。
(このメールへの返信には、配信停止・ご返答が出来ませんので
ご注意ください)
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