━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【サイエンスフォーラム通信   2013年5月号】    2013.5.15. 発行
現場の問題解決のための実践図書・セミナー
                http://www.science-forum.co.jp/
────────────────────────────────
小社のセミナー/書籍情報のメール配信を希望されている方へ配信して
います。                                   NO.520
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
≪読者の皆様へ ―― 気になる食品表示法案は?≫

気になる食品表示法案ですが、衆議院の「議案審議経過情報」による
と「閣法」(内閣提出法案)として4月5日に第183通常国会に提出さ
れ「議案番号44」となって以来、動きがパッタリと止まっていました。
しかし5月14日、本議案の衆議院付託委員会がついに「消費者問題に
関する特別委員会」(委員長:自民党 吉川貴盛氏)に決定。いよい
よ審議に入りました。この委員会は自民、公明、民主、維新等の各党
の議員40名で構成され、当然ながら自民党が過半の24名を占めていま
す。

内閣法制局が公表している「法律の原案作成から法律の公布まで」を
見ると、下記の通り定められています。

● 内閣提出の法律案が衆議院又は参議院に提出されると、原則として、
   その法律案の提出を受けた議院の議長は、これを適当な委員会に付
   託します。

● 委員会における法律案の審議が終了すれば、その審議は、本会議に
   移行します。

● 内閣提出の法律案が、衆議院又は参議院のいずれか先に提出された
   議院において、委員会及び本会議の表決の手続を経て可決されると、
   その法律案は、他の議院に送付されます。送付を受けた議院におい
   ても、委員会及び本会議の審議、表決の手続が行われます。

現在の通常国会は6月26日で終了します。聞くところによると付託委員
会での審議はかなり形式的なもので、中身の実質的な議論はあまり無く、
72時間の審議で通過するとの話を伺いました。「食品表示法」が現実の
法律になる日が近づいてきました。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
★ 消費者委員会食品表示部会(第22回)報告

4月26日(金)上記部会が開催され、傍聴してまいりました。主要な
議題は「栄養表示基準の見直しについて」です。食品表示法施行に
先立ち、現行制度においても幅広い食品に栄養表示ができるように
するための基準作りです。

結果は、栄養表示の義務化に向け消費者庁が提案した栄養表示基準
の改正案が原案通り本部会で承認され、改正案に対しパブリックコ
メントを募集することになりました。

一見すんなりと決まったように見える改正案ですが、実はかなり激
しいやりとりが本部会で展開されました。強硬に異議を提起された
のは鬼武委員(日本生協連)です。同氏の主張は以下の通りです。

● 現行の±20%の基準はどこから何を根拠に出されたのか?これ
   は国際的な基準に反している。もともと根拠のないものを基準
   にして、消費者にどう説明できるのか?そのようなルールを作
   ってよいのか?

● 事務局(消費者庁)が用意した「合理的な方法に基づく表示値
   の設定(記載イメージ)」の「表現例」は極めて分かりにくい
   だけでなく、明らかに誤りで消費者を惑わすもの。

● 法律作りを先行させるべきではない。何よりもデータベースの
   整備が先決で、もう少し実態を精査し、問題点を整理すること、
   今回の改正案に関し厚労省の審議会にも諮り、もっと慎重に、
   国際的にも通用するやり方で進めるべき。今日の部会で改正案
   を決めることには反対する。

同氏のコメントの詳細(参考資料1-1 鬼武委員提出資料)および
栄養表示基準改正案の全文、新旧対照表と関連資料は下記URLでご
覧いただけます。

http://www.cao.go.jp/consumer/kabusoshiki/syokuhinhyouji/
bukai/022/shiryou/index.html

これに対し、事務局(消費者庁 増田課長)から下記の反論がな
されました。

● 問題は、数値を示さなければならない栄養表示の難しさに由来
   している。現実とルールをどう折り合わせるかだ。確かに外国
   には上限、下限の明示的なルールはないが、日本人の法令順守
   マインドを考えてこのルールを作った。現行の±20%の枠をは
   ずすためにはかなりの議論が必要で、現状ではこのままにした
   い。私たちは現在の取り組み方が正しいと思っている。

実は、上記の議論は改正案が初めて提出された前回(第21回)の
部会から始まっています。懸案の±20%の根拠に関し、当日(本
年1月23日)の議事録を見ると消費者庁 増田課長が次のように
発言しています。

● そもそも±20%の根拠という話もございましたけれども、正
   直、我々もいろいろ調べましたが、20%に確たる栄養学的根
   拠があるかというと、どうもそういうものは見当たりません。

鬼武委員の発言は決して少数派の意見ではありません。前回、
鬼武委員が「栄養表示の義務化については、コーデックス委員
会もしくは欧米諸国で実施されている内容との整合性、国際貿
易上、WTOの観点からも、現行の合理的な方法というのは果たし
て国際的にも通用する規制内容かということについて、もう一
度考え直していただきたい」と今回と同様の意見を述べた後、
海老澤委員(国立病院機構相模原病院)が次の通り発言してい
ます。

● 定義とか国際ルールとか、そういうものにきちんと乗って
   いかないと、わが国がいつも犯しがちな過ちですけれども、
   必ず国際ルールから外れていってしまうというところも非
   常に危惧します。我々は日本国内の生産者だけのものを食
   べるわけではなくて、外国から輸入している食品もたくさ
   んあります。そういうものがグローバルな視点で妥当なの
   かどうかということと、論理的に一つずつ、定義あるいは
   範囲、そういうものをきちんと決めた上で、これをどうし
   ても外れてくるというようなところがはっきりとしてくれ
   ば、またそれをどのように解決していくかという、段階を
   追った考え方、処理の仕方というものがあるのではないか
   と感じました。(第21回議事録より)

その後、同氏の意見に賛同する声が幾人かの委員から上がり
改正案に対する疑問が続出しました。その結果、±20%から
外れる商品が実際にどの程度存在するのか具体的なデータに
もとづき定量的な議論を改めて行うことで第21回の部会は終
了しました。

ところが第22回の当日、学識の重鎮とも言える海老澤委員が
欠席され、鬼武委員が途中で退席されたこともあり、潮目が
変わりました。逆に前回欠席された迫委員(日本栄養士会)
の「改正案自体には何ら問題はない。提起されたことはいず
れも今後の運用の問題で、詳細にこだわって表示義務化の動
きをストップさせるのではなく、改正案を通した上で早く次
のステップに進むべき」との強硬論に引っ張られ、企業側の
委員がこれを支持したことにより、消費者庁の改正案が承認
された次第です。

改正案に対するパブリックコメントを経た上で、集まった意
見を集約し、最終的な議論を次の部会で行うことになりまし
た。

次回、6月の部会が楽しみです。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
★ 第22回消費者安全専門調査会「食品リコールの実態」報告

5月13日(月)上記委員会が開かれ、傍聴してまいりました。
もともと工業製品の重大事故を対象としてきた同調査会が初
めて「食品リコール」を取り上げたことに興味を持った次第
ですが、案の定、開会と同時に以下の意見が委員から続出し
ました。

● どうして食品を取り上げたのか。食品事故は、アレルギー
   の問題はあるが、全体に重篤度が低い。それほど重篤でな
   いものを、なぜここで議論する必要があるのか。

● 食品リコールを取り上げた目的と位置づけがよく分からな
   い。今まで製品リコールの議論で全く取り扱ってこなかっ
   た食品を取り上げた理由、背景、一体何を議論するのかが
   全く見えない。

● 今までやってこなかったことをいきなり取り上げる、なぜ
   急にここ(食品)にきてしまったのか。

これに対し、事務局(消費者委員会)から説明がありましたが、
残念ながら声が小さくて聞き取れません。恐らく、同調査会の
取扱い範囲がこれまでは消費生活用製品安全法に限定されていた
こと、その規定が平成24年3月27日の改定で削除され、「委員会
の求めに応じて、消費者安全に関する重要事項について調査審
議する。」と広く規定されたことによるものと推測されます。

ともかく、「他の製品とは大きく性格が異なるが、食品の特質
を踏まえ、食品リコールは本来どうあるべきかを議論するので
あれば意義がある。」「これまでは主として出口の議論をして
きたが、本件では入口、出口を含め広く議論する。新たに問題
点を抽出して第3次消費者委員会がスムースにスタートできる
ようにしたい。」との意見に落ち着き、審議が始まりました。

 当日の配布資料は下記URLでご覧いただけます。

http://www.cao.go.jp/consumer/kabusoshiki/anzen/senmon/
022/shiryou/index.html

第1回のヒアリングの対象は消費者庁食品表示課、厚生労働省
監視安全課、東京都食品監視課の3つの行政機関です。とくに、
新たに食品表示法案に回収の規定を設けた消費者庁へ質問や
意見が集中しました。

● 新しい食品表示法で回収に当たるのはどのようなケースか?

● 食品の場合、廃棄と回収の分かれ目は何か?

● 回収の判断にあたって「こういう要素を考慮している」等
   の例はあるのか?

● 判断基準が不明確だと地方部局が混乱することが目に見え
   ている。

これに対し、消費者庁 増田課長は「指示と命令については基
準を公表しているが、回収については本法案で初めて盛り込ん
だもので、現時点で基準を明確にしたものは無い。我々として
も今後の課題だ。2年間の猶予期間を経て統一的な判断基準を
まとめ、保健所に委任したい。」と答えました。

来月から8月までの3回の会合で流通業者、食品業界団体、消費
者団体へのヒアリングを行い、食品リコールの判断基準、食品
メーカー、流通事業者の取組み実態、消費者への情報周知のあ
り方に関し問題点を整理して、8月末に消費者委員会に報告を
行う予定です。これからの議論の方向を注目したいと存じます。

さて、今月号は5月〜7月開催のセミナーをご紹介させていただ
きます。ご覧いただければ幸いです。

                       代表取締役社長  元山 裕孝
■  INDEX ───────────────────────────
【1】5月〜7月開催のセミナーのご案内
┠■ おいしい低塩・減塩食品を求めて[第3回]
┠■ [第3回] 芽胞菌対策研究会
┠■ 睡眠改善機能性食品フォーラム2013
┠■ 2013年度 食品危機管理者育成講座
┠■ 入門講座 初めての食品微生物入門 第1講座 食品微生物入門
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【1】  5月〜7月開催のセミナーのご案内  
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
★ホームページからのお申し込みは定価の【5%引】です★
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▼ おいしい低塩・減塩食品を求めて[第3回]
────────────────────────────────
【開催日】2013年5月22日(水)10:00 〜 16:00
【会  場】飯田橋レインボービル1F C+D会議室
【受講料】定価 39,900円(税込)→ web価格 37,905円(税込)
【定  員】60名

⇒ 詳細・お申し込みはこちらから↓
http://www.science-forum.co.jp/seminar/91312.htm
⇒ パンフレットのダウンロードはこちらから↓
http://www.science-forum.co.jp/seminar/print/2013/91312.pdf
────────────────────────────────
▼ [第3回] 芽胞菌対策研究会
────────────────────────────────
【開催日】2013年5月28日(火)10:00 〜 17:00
【会  場】飯田橋レインボービル2F 中会議室
【受講料】定価 39,900円(税込)→ web価格 37,905円(税込)
【定  員】60名

⇒ 詳細・お申し込みはこちらから↓
http://www.science-forum.co.jp/seminar/91313.htm
⇒ パンフレットのダウンロードはこちらから↓
http://www.science-forum.co.jp/seminar/print/2013/91313.pdf
────────────────────────────────
▼ 睡眠改善機能性食品フォーラム2013
────────────────────────────────
【開催日】2013年6月5日(水)10:00 〜 16:10
【会  場】飯田橋レインボービル1F C+D会議室
【受講料】定価 39,900円(税込)→ web価格 37,905円(税込)
【定  員】60名

⇒ 詳細・お申し込みはこちらから↓
http://www.science-forum.co.jp/seminar/91314.htm
⇒ パンフレットのダウンロードはこちらから↓
http://www.science-forum.co.jp/seminar/print/2013/91314.pdf
────────────────────────────────
▼ 2013年度 食品危機管理者育成講座
────────────────────────────────
【開催日】2013年6月12日(水)9:55 〜 18:30
               6月13日(木)9:00 〜 16:00
● 2日間の講座のため、1日のみのお申込はお受けいたしかねます
【会  場】飯田橋レインボービル1F C+D会議室
【受講料】定価 63,000円(税込)→ web価格 59,850円(税込)
【定  員】40名 (少人数定員制)

⇒ 詳細・お申し込みはこちらから↓
http://www.science-forum.co.jp/seminar/91315.htm
⇒ パンフレットのダウンロードはこちらから↓
http://www.science-forum.co.jp/seminar/print/2013/91315.pdf
────────────────────────────────
▼ 入門講座 初めての食品微生物入門 第1講座 食品微生物入門
────────────────────────────────
【開催日】2013年7月5日(金)10:00 〜 16:35
【会  場】飯田橋レインボービル1F C+D会議室
【受講料】定価 34,650円(税込)→ web価格 32,917円(税込)
【定  員】60名

⇒ 詳細・お申し込みはこちらから↓
http://www.science-forum.co.jp/seminar/91316.htm
⇒ パンフレットのダウンロードはこちらから↓
http://www.science-forum.co.jp/seminar/print/2013/91316.pdf
───────────────────────────────
記載の内容はメール配信後、内容変更となる場合がございます。
ホームページで最新情報をご覧下さい。

各お手続きは下記URLよりお願い致します。
その際はお客様番号もお知らせいただきますと幸甚です。
(このメールへの返信には、配信停止・ご返答が出来ませんので
ご注意ください)
───────────────────────────────
■ 配信停止
⇒ http://www.science-forum.co.jp/mail/index.htm
お手続き後、2週間以上たちましても停止されない時は
大変お手数ですが再度ご連絡頂けますようお願い申し上げます。
■ ご登録内容変更
⇒http://www.science-forum.co.jp/application/index.htm
■ ご質問   
⇒ mailto:info@science-forum.co.jp
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【お問い合わせ先】 株式会社 サイエンスフォーラム(担当: 杉浦)
〒270-1173 千葉県我孫子市青山4-1-207
 MAIL: info@science-forum.co.jp
 TEL:04-7128-5461    FAX:04-7184-7912
(営業時間:9:00〜17:00 ※土/日/祭日を除く)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━