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【サイエンスフォーラム通信  2013年 7月号】      2013.7.1 発行
現場の問題解決のための実践図書・セミナー
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≪読者の皆様へ ―― 食品表示法成立!これからが本番≫

 皆様ご承知の通り6月21日、食品表示法が参議院本会議で可決、成立
致しました。今後2年以内に施行されます。国会審議でアレルギー表示
の重要性が指摘され「アレルゲン」を条文に加え、表示違反への罰則が
強化されたこと以外は、既定の栄養表示の義務化くらいで、当面実務的
には大きな変更はありません。法施行に向けすべては具体的な表示基準
の策定にかかっており、この役割を担う消費者委員会食品表示部会での
議論がさらに注目されるところです。

 折しも6月25日(火)、消費者委員会第24回食品表示部会が開催され、
「栄養表示基準の見直し」が論議されました。

 当日の配布資料は下記サイトでご覧戴けます。
 http://www.cao.go.jp/consumer/kabusoshiki/syokuhinhyouji/
bukai/024/shiryou/index.html
 
★ 第24回食品表示部会報告

 前回同様、多数の傍聴者が見守る中、先ず栄養表示基準の一部改正
(案)に係るパブリックコメントの結果が消費者庁から報告されまし
た。
 
 パブリックコメントの応募総数は50通。このうち改正案に関する
コメントは33通で、内訳は「賛成」22通(66.7%)、「反対または
慎重」11通(33.3%)の結果でした。

 消費者庁は概ね改正案が関係者に支持されたことを前提に、とく
にパブリックコメントで数多く寄せられた「栄養成分表示値の多様
な表現例はかえって表示への不信を招き、事業者への信頼を損ねか
ねない。表現例を統一してひと目で判別できるようにすべき。」と
の意見に配慮し、案として下記の2つの表現例に絞りました。

「合理的な方法により得られた値の表示を行う場合は、下記のいずれ
かの表現を記載すること。
 『この表示値は、目安です。』
 『推定値』 」 

 なお本改正案は、これまで栄養成分を表示しにくかった食品群を
含め幅広い食品に栄養表示を義務付けるための環境整備の一環であ
り、昨今話題として急浮上している強調表示、栄養機能食品の表示
は現行通りとし、消費者庁として今回の新たな表示値の設定からは
ずすことが言明されました。

 消費者庁の説明の後、議論に入りました。

 初めに鬼武委員(日本生協連)から、「栄養表示をすべての食品
につけること自体には異存はないが、そのやり方に問題がある。
消費者庁の改正案はサイエンスをベースに考えると理解しえない。
しかもCodex等の国際的な基準、諸外国の規制・ルールから大きく
乖離している。現行の栄養表示基準の考え方を踏襲し、食品表示法
の第2章「食品表示基準」第4条にもとづく例外措置を適用すること
で十分対応できる。今回の一部改正により栄養表示制度全体が誤っ
た方向に進む恐れがある」旨の主張が述べられました。同氏の意見
の詳細が議事録として後日公表されますので、是非ご覧下さい。
本部会でこれまでも繰り返し述べられてきたもので私には正論に聞
こえましたが、残念ながら一度として掘り下げた議論がなされず、
まさに“孤軍奮闘”の趣でした。
 
<消費者庁の反論、そして改正案支持派による包囲網>

 これに対し、消費者庁 増田課長(食品表示課)が下記の通り
反論しました。

 「Codexのガイドラインは、必ずしもそのままストレートに各国
に適用されるものではない。あくまでガイドラインにすぎない。
確かに「分析をして平均を出すように」と規定しているが、一定の
バラツキの範囲に収めるルールを作れとは言及していない。」

 「上限下限について合理的に見積もることは大手企業でも難しい。
これが出来ない人は表示すべきでないと判断するのか、出来ない場
合でも平均的な値を表示した方が消費者の判断に資すると考えるの
か、私ども(消費者庁)は後者の立場だが、この部分をどうするか
の問題だと思う。鬼武委員が言うように「この範囲で書ける人が書
く」というのは、消費者に栄養成分表示を活用してもらう上で少し
狭すぎるのではないか。」
 
 この後、「消費者庁の案こそ小規模事業者に配慮している。鬼武
委員の話は全く理解できない!」との立石委員(JA全農)の発言を
初め、消費者団体、管理栄養士、さらに事業者団体の各委員から
「今回の改正案は消費者にプラスになる。栄養成分値そのものはす
べて目安。消費者庁の案で先ず進めていくことが大切」との意見が
相次ぎ、あたかも栄養表示の義務化を急ぐ改正案支持派により
“鬼武包囲網”が張られたかのようでした。

 これを受け、田島座長から「意見は出尽くした。一部の反対は
あったが大方の委員が賛成なので、本部会として栄養表示基準の
一部改正を承認する。」との言葉があり、本件は決着しました。
今後、消費者庁により告示、Q&Aがまとめられる予定です。
 
 次に、本部会の数日前、表示とともに業界の重要な関心事で
ある「食品リコール」問題に関し消費者委員会消費者安全専門
調査会(第23回)が6月20日(木)に開催されました。

★ 消費者安全専門調査会(第23回)報告

 当日の配布資料は下記サイトから入手可能です。
 http://www.cao.go.jp/consumer/kabusoshiki/anzen/senmon/
023/shiryou/index.html
 
 4月に開催された前回(第22回)で初めて「食品リコール」を
議題に取り上げた本調査会ですが、8月末には消費者委員会に報
告を行う予定のため、下記の通り大変過密なスケジュールです。
 
 ● 第23回調査会[ヒアリング] 6月20日(木)
   消費者団体:公益社団法人 日本消費生活アドバイザー・
                  コンサルタント協会
   行政:全国食品安全自治ネットワーク事務局(群馬県
            食品安全課)
 ● 第24回調査会[ヒアリング] 7月12日(金)
   業界団体および事業者団体
 ● 第25回調査会[ヒアリング] 7月29日(月)
   流通事業者
   行政:消費者庁消費者安全課
 ● 第26回調査会[現状の整理についての議論]
      8月22日(木)
 
 会議の冒頭、事務局(消費者委員会)の資料説明の後、或る
委員から以下の発言があり、思わず身を乗り出しました。

 「事務局から提起された検討課題に「財産被害」が入って
いない。健康被害の重要性はいうまでもないが、財産被害も
大きなテーマ。また、リコール関係は法律がバラバラで、出来
れば「リコール基本法」のようなものをきっちりと作って、そ
れに当てはめていくようにすべきではないか。」

 事務局としては想定外の発言だったようで、「うまく織り
込めるかどうか分かりませんが・・。とにかく食品だけは
特殊な感じなので、実態がどうなっているかを知りたくて、
個別にとりあげた次第です。」との回答に止まり、今回の
主題であるヒアリングがスタート致しました。
 
 <NACSガイドラインについて>

 初めに日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会
(略称「NACS」)常任顧問 古谷 由紀子氏から、同協会
が2011年2月に公表した「食のリコールガイドライン」の
要点が説明されました。調査会委員は概ね賛成かと思って
いましたが、あにはからんや、説明が終わると反論が続出。
その矛先は「回収の判断基準は、消費者への健康被害の可
能性があるかどうかで決める」というNACS「ガイドライン1」
の基準です。

 委員の意見は次の通りです。

● 法令違反があっても健康被害がなければ回収しないこと
   で事業者の責任が果たせるのか。
● 健康被害がないから回収しなくてもよいというのはどう
   しても納得できない。
● 自分は製造事業者の立場だが、製造者の良心にもとづき、
   法律違反のものは即回収する。
  回収しなくてもよいのなら、むしろその法律自体を改正
   すべき。
● 外国産のものを国産と表示し、消費者がそれを購入した
   場合、本来その消費者はその商品を買いたくなかったか
   もしれず、健康被害がなくても回収を求めるケースがあ
   り得るのでは。

 これに対し、NACS 古谷氏は「法律違反=回収ではない。
しかし、違反した事業者の説明責任はある。何でもかんで
も回収ではなく、あくまで統一した判断基準にもとづいて、
問題の事案に対応した責任の果たし方があるはず。
すべて回収することを迫ることによって、消費者にとって
本当に大切な問題がうずもれることがある。明確な目的に
沿った形て回収し、それ以外の場合は責任の取り方を別途
考えることが、消費者の安全を真に守ることにつながる」
と懸命に説明されました。
 
 僅か40分ほどの議論で結論が導かれたわけではありません
が、ガイドライン公表から2年あまりが経過し、「この2年間
でこのガイドラインはどの程度活用されているのか」との質
問に対し、古谷氏が「ガイドラインは公のものにならないと、
確かに普及は難しい面がある。」と率直な感想を述べられた
ことが印象に残りました。

 <群馬県の食品安全行政等について>

 次に、群馬県食品安全局長 大澤一之氏と同局の担当者か
ら、群馬県の食中毒対策要綱にもとづき食品の自主回収シス
テムが説明され、併せて同県が事務局を務める全国食品安全
自治ネットワークの活動状況が報告されま
した。
 前記のNACSの場合と大きく異なり、まさに淡々としたQ&Aに
終始致しました。回収命令に伴うロットの考え方についての
質問に対し、「ロットの考え方は自分たちも非常に神経を使っ
ている」との担当官の言葉が心に留まりました。

 2件のヒアリングの後、委員同士の意見交換に入りました。
とくに、行政のガイドラインを強く求める声と、あくまで業界
の中で整理して取り組むべきとの意見に明確に分かれました。

 前者に関し、「リコール基本法には反対ではないが、回収の
判断基準が一番難しい」との意見、後者に関し「国のガイドラ
インなどに頼るのは楽かもしれないが、食品は様々あり先ず業
界の中で自分たちが知恵を絞って自主回収の基準を考え出して
いくべきではないか。何もがちがちに決める必要はない。」と
声を最後に、第23回の会合が終了致しました。
 
 さて、本号ではグループ演習による仮想体験が大好評の
「工場点検ワークショップ」を初め、7月〜8月に小社が開催す
る研修講座をご案内させて戴きます。ご活用戴ければ幸いです。
   
                  代表取締役社長  元山 裕孝
 
■  INDEX ───────────────────────────
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┠■ 入門講座 初めての食品微生物入門 第1講座 食品微生物入門
┠■ 食品原材料の安全対策〜最前線からの報告と情報交換会〜
┠■ 今、食の現場で何が起きているのか?
┠■ 入門講座 初めての食品微生物入門 第2講座 
┃     現場で役立つ微生物検査の基礎
┠■ [第8回] 食品安全のための工場点検ワークショップ

【2】期間限定 図書特別割引販売のご案内 
【3】カスタマイズ製本サービスのご案内
「最新版 食品の適正表示マニュアル」
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【1】7月〜8月開催のセミナーのご案内
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【受講料】定価 34,650円(税込)→ web価格 32,917円(税込)
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【開催日】2013年 7月19日(金)  10:00 〜 16:30
【会  場】飯田橋レインボービル2F 中会議室
【受講料】定価 39,900円(税込)→ web価格 37,905円(税込)
【定  員】60名
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http://www.science-forum.co.jp/seminar/91317.htm
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【開催日】2013年 8月 6日(火)  13:00 〜 17:30
【会  場】飯田橋レインボービル2F 中会議室
【受講料】定価 26,250円(税込)→ web価格 24,937円(税込)
【定  員】60名
⇒ 詳細・お申し込みはこちらから↓
http://www.science-forum.co.jp/seminar/91318.htm
⇒ パンフレットのダウンロードはこちらから↓
http://www.science-forum.co.jp/seminar/print/2013/91318.pdf
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【開催日】2013年 8月22日(木)   9:30 〜 16:50
【会  場】飯田橋レインボービル1F C+D会議室
【受講料】定価 37,800円(税込)→ web価格 35,910円(税込)
【定  員】60名
⇒ 詳細・お申し込みはこちらから↓
http://www.science-forum.co.jp/seminar/91319.htm
⇒ パンフレットのダウンロードはこちらから↓
http://www.science-forum.co.jp/seminar/print/2013/91319.pdf
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▼ [第8回] 食品安全のための工場点検ワークショップ 
〜 改善をより確実にするための工場点検のノウハウ 〜
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【開催日】2013年 8月 29日(木)〜 8月30日(金)
           ↑ 10:00 〜 17:00        ↑ 9:30〜 17:00
【会  場】飯田橋レインボービル  中会議室
【受講料】定価 63,000円(税込)→ web価格 59,850円(税込)
【定  員】40名(少人数定員制)
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http://www.science-forum.co.jp/seminar/91320.htm
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