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【サイエンスフォーラム通信  2014年 5月号】    2014.04.28  発行
現場の問題解決のための実践図書・セミナー
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≪ 最後にひと波乱――
              食品表示部会 第4回栄養表示に関する調査会報告 ≫


4月24日(木)、「栄養強調表示等について」を議題として第4回栄養
表示に関する調査会が開かれました。
当日の配布資料は下記URLで入手できます。
http://www.cao.go.jp/consumer/kabusoshiki/syokuhinhyouji/eiyou/004/shiryou/index.html

審議事項は下記の5点。
1.栄養強調表示(補給ができる旨/適切な摂取ができる旨の表示)
    について
2.相対表示(強化された旨/低減された旨の表示)について
3.無添加強調表示について
4.含有量を「0(ゼロ)」とすることができる規定について
5.新たに強調表示とみなす事項の検討について

澁谷座長(愛知県豊川保健所長)の司会により上記項目について各委員
の意見が順次求められました。消費者庁の提案がコーデックスガイドラ
インの考え方に準拠している点を鬼武委員(日本生協連)を始め全委員
が支持し、「概ね方向性としてはこれで良い。」との意見で占められま
した。

★ 新基準と付帯事項

本調査会で承認された新基準と付帯事項は下記の通りです。

1.栄養強調表示(補給ができる旨/適切な摂取ができる旨の表示)に
    ついて

栄養強調表示の新基準、「含まない旨」「低い旨」「高い旨」「含む旨」
の基準値について、その設定方法はいずれも現行通りとする。栄養素等
表示基準値の改定は、この調査会とは別の場で本年中に検討する。考え
方としてはコーデックスガイドラインに準拠しつつ、2015年版の食事摂
取基準の最新知見にもとづいて、栄養素等表示基準値の数値を決めてい
く。
新基準の規定に際し、日本の特性を考慮して国民に十分説明が出来る
ようにすべき旨、本調査会で要望があった。

2.相対表示(強化された旨/低減された旨の表示)について

原則としてコーデックスガイドラインに準じる。類似の表示について
はQ&A等で正しく表示がなされるよう補う。特例の必要性の有無は別途
考える。

3.無添加強調表示について

無添加強調表示についてコーデックスガイドラインの規定を適用し、
新たに無添加強調表示の規定を定める。

4.含有量を「0(ゼロ)」とすることができる規定について

「ゼロ」とすることが出来る規定は現行通り。

5.新たに強調表示とみなす事項の検討について

文字の大きさや色等による強調表示の基準は設けない。6,000人に及ぶ
全国調査の知見を活用して、望ましくない表示はQ&A等で示す。

なお議論の冒頭で、板倉委員(消費生活アナリスト)が提出した「参考
資料1 強調表示基準について」にもとづき、「100kcal当たりの基準に
ついては、事業者がそれを悪用した場合消費者の誤解を招くことがある
ので、そういうことがないように配慮をお願いしたい。」との要望が同
氏から出され、大手メーカーの商品「野菜でカルシウム」の表現を強調
表示として例示されました。

これに対し、消費者庁から「“野菜でカルシウム”の表現は、現行の基
準では強調表示には該当しない。ただし委員のご懸念は分るので、相対
表示の表し方を含め、今後Q&A等で丁寧に判断基準を示したい。」との
回答がありました。

さらに鬼武委員から、「コーデックスガイドラインに準拠することは高
く評価するが、これまで日本なりのルールでやってきた経緯があり、実
際のところは個々にかなり違う点がある。消費者に分かりやすく利用可
能な栄養表示とするために、実態に即した十分な整理が必要」として、
下記の例示がありました。

・消費者庁の説明に「日本の栄養素等表示基準値はコーデックスの栄養
  参照量(NRVs)に相当する」とあるが、日本の栄養素等表示基準値は
  あまりにも認知度が低いうえに、コーデックスのNRVsは日本とは異な
  り表示をするための栄養参照量となっている。この違いについてどの
  ように整理していくのか。

・コーデックスで言う「クレーム(claim)」は「強調する」という意
  味もあるが、もっと広く、「述べる」「暗示する」「ほのめかす」
  ことを表現するもの。日本では「強調」という狭い範囲で使用され
  るが、かなり意味合いが異なる。

また、宮地委員(日本チェーンストア協会)の「相対表示についてもう
少し業界の実態を確認して、無理がないか十分検討して戴きたい。」
との要望も印象に残りました。

いくつかの要望、確認事項はありましたが、概ね前々回(第2回)の本
調査会の異常な運営と大混乱(本メルマガ04年1月臨時号)が嘘のよう
に“粛々と”審議が進み、そして最後に波乱が待っていました。
 
★ 過ちをうやむやにしないで

会の終了間際、消費者庁 竹田課長(食品表示企画課)から「一点、
お詫びをしなければいけないことがあります。」との言葉とともに、
下記の発言が飛び出しました。

・去る4月15日、食品安全委員会事務局から「消費者委員会食品表示
  部会及び栄養表示に関する調査会に提出されたトランス脂肪酸に
  関する立石委員提出資料について」の文書がホームページ上で
  公開され、委員提出資料について問題点が指摘された。

・本件資料を本日の調査会に提出すべき旨、消費者委員会事務局に
  お伝えしたところ、「栄養強調表示を審議する今回の議題とは関
  係ない」との事務局のご判断で、本日の会議を迎えた次第です。

・もとより本日の議題とは離れておりますが、食品安全委員会事務
  局による資料公表直後の本調査会にすみやかに本件資料を提出し、
  委員各位にご提供したいと考えていたがそれが出来なかったこと
  を座長を始め委員の皆様にお詫び致します。

ご存じの方も多いことと思いますが、立石委員(JA全農)が提出した
「トランス脂肪酸」に関する意見書に対し、「食品安全委員会の食品
健康影響評価書の一部を恣意的に抜粋するとともに、評価書にない
文言が加筆されている」と食品安全委員会事務局が指摘。公文書の
捏造を抗議しました。その全文は下記URLでご覧下さい。
http://www.fsc.go.jp/sonota/trans_fat/the_consumer_commission_20140415.pdf

その後、本件に関し阿久澤部会長(日本獣医生命科学大学応用生命
科学部長)を座長とする「食品ワーキング・グループ」が発足、4月
22日に「食品に含まれるトランス脂肪酸の食品健康影響評価について」
を議題に第1回会合を開きました。
会合の座長である阿久澤部会長自身、3月12日に開催された「第3回栄
養表示に関する調査会」で次のように発言しています。

・今回、立石委員からトランス脂肪酸の義務表示を求める意見書が
  提出されております。
  このトランス脂肪酸については、食品安全委員会の評価書も出さ
  れており、健康に対する影響があることは科学的にも明らかにさ
  れていると私自身、考えております。その取扱いについて、私自
  身もさらに科学的知見に基づいて十分検討する必要があると考え
  ております。(第3回調査会議事録より)

ちなみに食品安全委員会では「トランス脂肪酸の摂取量について、
日本人の大多数がWHOの勧告(目標)基準であるエネルギー比の
1%未満であり(中略)通常の食生活では健康への影響は小さいと
考えられる」(食品健康影響評価書の要約)と結論しています。

上述の通り、リスク評価機関の結論と立石委員の主張、阿久澤部会
長の「健康に対する影響があることは科学的にも明らかにされてい
る」との認識とは全く異なります。
 
一方、本件に関し「日経バイオテク/機能性食品メール 2014.4.18
 Vol.136」は「食品安全委員会も消費者委員会も、内閣府の組織
 です。委員会の委員の任命責任は、内閣総理大臣にあるとのこと
 です。今回、食品安全委員会から“誤り”と指摘された内容につ
 いて、消費者委員会事務局は、消費者委員会の当該委員に伝える
 立場にはないと、事務局から説明がありました。ちょっと不思議
 に思いましたが、皆さんはどのようにお考えですか。」と報じて
 います。

再び第4回調査会の会場です。

竹田課長のお詫びの言葉を受け、座長代理の迫委員(日本栄養士会)
から「提案・提出される資料について、少なくともその内容は適正
に表記されるべきものであって、それが委員を任されている私たち
の倫理。今後の進め方の中で倫理に則った形できちっと対応してい
くべくだと考えている。」との発言がありました。
するとすかさず、当日オブザーバーとして出席していた立石委員
から下記の反論がありました。

・そもそも問題の出発点はどこにあったのか。会議で一言も発言さ
  せてもらえないので私は意見書を出した。その意見書に関し部会
  でも調査会でも一切説明の機会を与えてもらえなかった。極めて
  重要な栄養表示の義務化については情報をすべてここで明らかに
  した上で、民主的なプロセスで決めていくことが大切で、私はこ
  のことを言い続けてきた。
  しかも食品安全委員会から私のところに疑義について何らの問い
  合わせもなく、いきなり“けしからん”と4月15日に発表された。
  迫委員の言い方は私にとって非常に心外だ。

この後、消費者委員会からは何の発言もなく立石委員の上記の言葉
をもって当日の審議を終了致しました。皆様のご感想は如何ですか。
国際基準でルールを作ろうとしながら、誰も責任を負わない極めて
日本的な体質を温存し、このまま曖昧な状態を私たちは放置するの
でしょうか。

さて、今月号は5月〜7月の小社の研修企画をご紹介させて戴きます。
皆様のお仕事に少しでもお役に立てれば幸いです。

                       代表取締役社長  元山 裕孝

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